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2016年(平成28年)06月13日(第5083号)

本号の特集

浮き彫りになるマンパワー不足/熊本地震水道施設等現地調査団が被災地に

浮き彫りになるマンパワー不足/熊本地震水道施設等現地調査団が被災地に
水道施設の被害状況を整理して今後の地震対策に生かすため、平成28年熊本地震水道施設等現地調査団が8日から10日まで、熊本市や益城町、南阿蘇村、阿蘇市、西原村の被災・復旧状況について調査を行った。団長の滝沢東大教授は「調査結果をしっかり分析して、今後の地震対応に対する政策に生かしたい」と説明する。断層付近で地盤沈下などにより被害が大きいことが確認されたほか、被災直後の被害確認や応急給水、応急復旧にかかるマンパワー不足などの課題が浮き彫りとなった。

次期「中期計画」を了承/総会会員提出議題など報告/理事会開く/下水協

日本下水道協会は3日、第20回理事会を同協会で開いた。平成27年度の事業報告や決算、第5回定時総会などについて審議した。開会にあたり、曽小川久貴・理事長は、「平成24年に策定した中期計画が最終年度となっていて、計画通りに進捗している。今回、29年度から5カ年間の次期計画について案を作ったので本日お諮りしたい」とあいさつした。
 27年度の事業では、「下水道使用料算定の基本的考え方(2007年版)」の改訂に向けた検討や、「下水道事業における公営企業会計導入の手引き(2015年版)」を発行した。新たな雨水管理の手法や既存施設の評価に配慮した改築計画策定に向けて「下水道施設計画・設計指針と解説」の改訂の検討などを進めた。
  さらに、平成29年度からの「中期計画2017(案)」を示し、了承された。中期計画は24日に開催する第5回定時総会で配布する予定となっている。定時総会へ提出する会員提出議題が「平成29年度下水道事業予算の要望額確保について」などの9題に決定したことなども報告された。

事業推進と運営で5つの柱
 3日の理事会で発表した下水協の中期計画2017(案)の計画期間は平成29年~33年。目次構成は、第1章日本下水道協会の役割、第2章日本下水道協会中期計画2017の方針、第3章主要事業の取組、第4章会員サービスの向上と経営基盤の強化、第5章収支計画となっている。
 計画の基本方針は、協会の「事業推進」と「運営」の視点から、▽業務の革新▽業務の再構築▽連携の強化▽意識の改革▽経営の改善―を柱とした。新下水道ビジョンの目標達成の支援などを行うほか、PDCAを制度化して毎年度事業を評価し、次年度の取り組みに活かす。

利根川ダム群、渇水危機/10%取水制限協議へ/過去最低水準

首都圏の水道事業を支える利根川水系の渇水が懸念されている。国土交通省関東地方整備局によると、10日現在、利根川上流8ダムの貯水率は43%。平年この時期の貯水率は84%程度だといい、過去25年で最低の水準だという。
 同地整では7日、利根川ダム総合管理所に「渇水対策支部」を設置、渇水への準備体制に入った。この日は、同地整が経済産業省、農林水産省、東京都、千葉県、埼玉県、茨城県、群馬県、栃木県、水資源機構と構成する利根川水系渇水対策連絡協議会の臨時の幹事会を開き、今後の対応を協議している。14日にも同協議会を開催し、10%の取水制限の実施について協議する方針。

東日本大震災の給装被害を整理/給水財団

給水工事技術振興財団は東日本大震災での給水装置の被害状況を調査し報告書にまとめる。5月30日、調査報告書作成委員会(委員長=滝沢智・東京大学大学院教授)の第1回を開いている。
 給水分岐部から水道メーターまでの「給水装置の引込み部」について、給配水システムの耐震性評価の観点から被害状況を整理する。水道施設の耐震性向上につなげる狙いがある。

急速ろ過機を設置へ/今週中には飲用として供給を/西原村

西原村は、熊本地震の影響で水道水質基準を超す「アルミニウム及びその化合物」が検出された宮山水源(深井戸)の原水を処理するため、大峯配水池の敷地内に重力式の急速ろ過機を設置する。装置の浄水能力は、約800立方m/日で、ろ過の前に塩素とPACを注入して、マイクロフロック処理を行う。製品は理水化学のもの。理水化学では、設置工事にあたって、宮山水源の水質分析を行うなどして、適切に浄水処理できるよう確認作業を行っている。
 今月6日から装置や装置の配管類の据え付けを開始。宮山水源から大峯配水池の敷地内にある着水井に流入する配管を分岐させ、装置に原水を送るための管布設工事などを行い、13日から試運転に入る予定。今週中には、飲料水として供給したい考えだ。

雨天時の安全管理徹底を/講習会で認識共有図る/東京都下水道局

梅雨入りと、局地的な集中豪雨の発生しやすい夏の到来を控え、東京都下水道局は5月24日、「雨天時の安全管理講習会」を開催した。工事の受注関係者や、監督員となる局職員を対象に、一滴でも雨が降れば即刻作業を中止して地上に退避するといった“一滴ルール”や、過去の事故事例、日本気象協会による局地豪雨の特性に関する講演を通じて、雨天時の安全管理の徹底を呼び掛けた。

被災時の受援体制を確認/東京都水道局と合同応急給水訓練/仙台市水道局

仙台市水道局は1日から3日にかけて、東京都水道局と合同応急給水訓練を実施した。「19大都市水道局災害相互応援に関する覚書」に基づき、平成21年度から定期的に実施しているもので、特に東日本大震災で課題となった応援隊をいかに受け入れるかや、応急給水体制をいかに迅速に確立できるかを実践した。仙台市が被災し、東京都が応援に赴くことを想定。収納業務を委託している第一環境も参加した。

大阪市で第2回役員会を開催/関西地方下水道協会

関西地方下水道協会は5月27日、大阪市中央区のヴィアーレ大阪で平成28年度第2回役員会を開催し、「下水道事業予算の要望額の確保と社会資本整備総合交付金の拡充」などの会員提出議題を巡って熱心に検討した。
 冒頭、井上雅夫・大阪市建設局下水道河川部調整課長は「下水道に係る諸課題に対し、皆様方には忌憚のないご意見を頂戴し、ご審議いただきたい」とあいさつ。

φ100NECSを350m布設/広島県安芸高田市

安芸高田市は広島県北部に位置し、中国山地に囲まれた人口約3万人の田園都市である。平成16年3月に6町(吉田町・八千代町・美土里町・高宮町・甲田町・向原町)が新設合併し、市制を施行した。統合前は2町(吉田町・甲田町)が上水道、この2町の一部と4町が簡易水道で運営していた。現在、簡易水道13カ所と飲料水供給施設2カ所は、上水道への経営統合の準備を進めている。NECS(NS形E種管)は管網ループ化の一環として、試験施工を行い、順調に工事を完了した。本紙では安芸高田市におけるNECSの施工状況などを取材した。

各地で水道週間イベント

各地で水道週間イベント
東日本大震災5年で防災テーマ/多賀城市上水道部
 多賀城市上水道部は1日から7日まで、市民活動サポートセンターと水道庁舎で水道週間展示イベントを行った。今回は東日本大震災の発生から5年が経過したことから、「水道と防災」をテーマに模型やパネルなどを展示した。

水道水の大切さ、安全性PR/埼玉県企業局、保健医療部生活衛生課
埼玉県企業局と同県保健医療部生活衛生課は7日、さいたま市のJR浦和駅東西連絡通路で水道週間の啓発活動を行った。同局新三郷浄水場で高度浄水処理した水道水が原料のボトル水「彩の水だより」と記念品を配布するとともに、のぼりやポスターを掲出し、県民に水道水の大切さ、安全性、おいしさなどをPRした。会場には同県のマスコット「コバトン」も駆けつけ、啓発活動に参加した。

飲み比べなど各地で/東京都水道局
 東京都水道局は水道週間にちなみ6月を「水道ふれあい月間」として、都内各地で東京水飲み比べキャンペーンや街角イベントを行っている。
 5日に新宿駅西口広場で行った東京水飲み比べキャンペーンでは、都民に水道水のおいしさを実感してもらうため、水道水と市販のボトルウォーターの飲み比べを行い、参加者には「東京水オリジナルボトル」をプレゼントした。

上下水道への理解・関心を/川崎市上下水道局
 川崎市上下水道局は5日、川崎市のJR武蔵溝ノ口駅南北自由通路で「第58回水道週間かわさきみずみずフェア」を開いた。市民に上下水道事業への理解と関心を深めてもらうことを目的として、「水をそなえよう」、「水をのもう」、「水とくらそう」、「水をまなぼう」のテーマ別に様々な催しを行った。

道志水源林100年などPR/横浜市水道局
 横浜市水道局は2日、同市のJR桜木町駅前広場で第58回水道週間イベントを開いた。市民に水の大切さを学んでもらうとともに水道への理解と協力を得るため、道志水源林100年記念ブースの設置や水道管破裂修理デモンストレーションなどを行った。

課題解決に連携が必須/協会の「あり方」の検討進める/広報活動など焦点に/施設協総会

日本下水道施設業協会(会長=松木晴雄・メタウォーター会長)は5月27日、東京都中央区のロイヤルパークホテルで第40回通常総会を開き、平成27年度事業と決算報告、役員改選について諮り、了承を得た。環境変化を踏まえた下水道事業の諸課題の解決に関係機関と連携して取り組むとともに、今年設立35年となる協会の今後のあり方について、「広報」「新しい事業環境への対応」「積算等」を焦点に議論を進めていくとしている。会長は、引き続き松木氏が務める。

ストックマネジメント策定を支援/服部会長を再選/管理協総会

日本下水道施設管理業協会(会長=服部博光・月島テクノメンテサービス社長)は5月31日、東京都品川区で第5回定時社員総会を開き、28年度事業計画と収支予算、役員改選案などを承認し、会長には服部氏を再選した。28年度は、引き続き、「21・5世紀型施設管理業協会の構築―持続のためのパブリックパートナーとして―」を基本方針に、協会のあり方を検証するとともに社会情勢の変化に対応した諸施策を進める。議事後には、熊谷和哉・富山県生活環境文化部次長が「人口減少問題と対策―上下水道事業の現在位置と将来―」をテーマに講演した。
 28年度の重点施策は、社会貢献活動、地域貢献活動、会員貢献活動の充実とした。また、下水道法改正など社会情勢の変化を踏まえ、新たな事業方針や事業計画の立案に向けた検討を進める。
 社会貢献としては、新たに自治体のストックマネジメント策定への支援のあり方について検討するほか、国・関連団体の調査研究への積極的な参加などを挙げた。地域貢献としては、CSR活動をモデル的に実施し、災害支援を推進する。会員貢献としては、技術向上・安全対策活動を充実し、人材確保のあり方について検討する。また、提言活動の強化を図る。下水道施設維持管理積算要領の次回改定に向け、会員を対象に間接業務費や諸経費について行っている基礎調査は今期も継続する。

高品位性能の適用拡大へ/次世代型高品位GM推進協会総会

次世代型高品位グラウンドマンホール推進協会(会長=原口康弘・日之出水道機器取締役)は5月25日、名古屋市のKKRホテルで第11回定時総会を開催した。
 原口会長は冒頭のあいさつで「本協会は平成18年4月に設立以来、今年で11年目を迎えており、次の時代に向けた第二ステージをスタートする」と説明。さらに過去3期にわたる活動状況を振り返った後、「昨年度からスタートした3カ年計画の第4期において『協会の軸である高品位性能のセグメント拡大の再構築活動』をさらに進展させたい」と意気込みを語った。

野口豊治会長を再任/EX・ダンビー協会総会

EX・ダンビー協会(会長=野口豊治・大阪防水建設社相談役)は5月26日、東京都港区のグランドプリンスホテル新高輪で第11回定例総会を開き、平成28年度事業計画などを決めた。また役員改選が行われ、野口会長が再任した。

来年50周年迎え1月に式典/日本水道鋼管協会総会

日本水道鋼管協会(会長=狩野久宣・JFEエンジニアリング社長)は5月20日、平成28年度定時総会を東京都千代田区の水道会館で開き、平成28年度事業計画案、予算案などについて審議し了承した。役員改選では狩野会長が再任され、理事に今井俊雄・JFEエンジニアリングアクアソリューション本部国内事業部長が選任された。
 狩野会長はまず、熊本地震で被災された方へのお見舞いを述べ、「熊本地震では水道にも大きな被害が出た。協会として管路の耐震化に協力していきたい。管路更新が進まないなか、100年水道用鋼管の内外面防食材料仕様と、その塗覆装方法を規格化した。需要家の視点に立った技術の開発改良を行い、鋼の良さを理解し採用していただくことが大切だ。協会と会員各社が一体となり販路拡大に努めていきたい」と今後の抱負を語った。また、「協会は来年50周年を迎え、1月27日に記念式典を開催するので参加してほしい」と呼びかけた。
 

眞柄泰基氏が会長就任/総会後に藤原氏偲ぶ会開く/日本オゾン協会総会

日本オゾン協会の第15回総会が5月26日、京都大学桂キャンパスで開催された。今年度事業計画および予算案を審議したほか、役員改選では、新会長に眞柄泰基・全国簡易水道協議会相談役が選任された。総会後は、今年3月に急逝した藤原正弘・前会長を偲ぶ会を開いた。
 総会は矢尾眞・副会長を議長に、今年度事業計画などを審議。6月と11月に開催予定のオゾン安全管理士講習会は、今年度から協会独自の資格である安全管理士証を交付する。

年次研究講演会を開催
 日本オゾン協会の年次研究講演会が5月26、27の両日開催された。のべ150人の会員らが集まるなか、研究講演39編、ポスター発表7編の最新知見が披露され、参加者との活発な意見交換が行われた。
 2日目に行われた表彰式では功労賞、技術賞、推進賞、論文奨励賞、論文賞の受賞者が表彰された。

会長に西田エバタ社長/エバシート工法工業会総会

腐食した既設マンホールの内壁にFRP防食シートを装着するマンホール更生工法のエバシート工法の普及を進めているエバシート工法工業会(会長=斎藤章・エバタ会長)はこのほど、都内で第3回定時総会を開き、平成28年度事業計画などを決めた。また、役員改選が行われ、新会長に西田裕俊・エバタ社長が就任した。

共同購買事業を実施/関配協総会

関東配管工事業協同組合(理事長=西尾雄二・協立工業代表取締役)は5月20日、東京都千代田区のアルカディア市ヶ谷で第12回通常総会を開き、平成28年度事業計画などを決めた。
平成28年度事業計画は取扱い機械器具などを斡旋販売し、組合員に廉価で供給する共同購買事業、情報収集した配管工事の管工事を組合員に適正に斡旋する受注斡旋を行う。

札幌市で施工技術講習会を開催/市内の高校生188人も受講/ポリテック・札管協

配水用ポリエチレンパイプシステム協会(略称ポリテック)と札幌市管工事業協同組合は5月11日、札幌市のアクセスサッポロで水道配水用ポリエチレン管・継手施工技術講習会を開いた。施工業者33人が参加し、エレクトロフュージョン(EF)接合技術などを習得した。この日は、高校生を対象にした講座も開かれ、札幌市内の工業高校に通う188人が受講した。
 

【特集】地方の水道の持続を考える

国の新水道ビジョンで示された現状認識を挙げるまでもなく、人口減少社会を目前に控え、わが国の水道事業が「持続」に向けて多様な課題が山積していることは改めて強調するまでもない。とりわけ、地方の中小規模水道では、その課題がより顕著で深刻なものになっており、その解決の方向性を見定めることが水道界における重要なテーマとなっていることは多くの関係者が認識を共有しているところだ。本紙では、その課題認識を踏まえ、昨年に引き続き、日水協地方支部総会総括と併せ「地方の水道の持続のあり方」をテーマとする特集を企画した。

【特集】創業70周年迎えたオルガノ

オルガノが今年5月に創業70周年を迎えた。これまで、さまざまな技術・製品で上下水道の持続に貢献してきた。特集では塩見事業部長に70年の歩みと今後の展開について伺ったほか、同社の主力製品を紹介する。

【特集】水道の課題解決に貢献する水ing

総合水処理会社の水ingは、豊富な実績の中で培われた高い技術力やノウハウを活用し、様々な事業体が抱える課題解決に貢献している。本特集では奄美市上下水道部の山下水道課長と東京都市大学の長岡教授に平田浄水場更新事業における浸漬式膜ろ過導入のメリットについて語り合っていただいたほか、足利市上下水道部の松本工務課長に中川浄水場の膜ろ過施設導入の目的について伺った。