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2015年(平成27年)01月05日(第4963号)

本号の特集

水道耐震化、依然低く…/管路34.8% 浄水場22.1% 配水池47.1%/平成25年度・厚労省調べ

厚生労働省水道課は12月25日、平成25年度末時点での水道施設の耐震化状況を明らかにした。これによると、基幹管路の耐震適合率は全国平均で34・8%、浄水施設の耐震化率は22・1%、配水池の耐震化率は47・1%だった。「依然として低い状況にある」との同課による評価は、ここ数年変わっていない。震度6弱を観測した長野県での地震や、豪雨による土砂災害など昨年も自然災害が頻発し、水道施設も被災した。災害に強い水道へ、着実な耐震化の進展が望まれる。

国際活動さらなる展開へ/情報発信や国際規格など/国際委が答申/下水協

日本下水道協会国際委員会(委員長=高橋正弘・北海道大学大学院教授)はこのほど、「日本下水道協会の国際活動のあり方について」曽小川久貴理事長の諮問を受けて答申し、協会ホームページで公表した。
 諮問は、7月8日開催の第3回国際委員会において理事長からなされ、特に1.海外団体との交流のあり方 2.情報発信の方法 3.国際規格への対応方法 4.委員会活動と下水道グローバルセンター(GCUS)の活動の整理―について意見を求めていた。

上に立つ者は平常心を/災害時支援連絡会議開く

日本下水道協会は12月15日、平成26年度の災害時支援全国代表者連絡会議を開いた。同会議は「下水道事業における災害時支援に関するルール」に基づき、災害時にスムーズに連携できるよう年に1度開いているもので、全国6ブロックの各幹事から活動報告が行われ、情報共有した。また、新潟県中越地震発生から10年を迎えたことから特別講演として、岡久宏史・前国土交通省下水道部長(積水化学工業環境・ライフラインカンパニー顧問)が、「新潟県中越地震から10年を迎えて」と題し講演した。
 その中で、「上に立つ人は平常心でいなければならない。『俺は聞いていない』というような悪い情報を部下から聞かされても平常心でいること。災害時の部下への強い叱責は情報が上がりづらくなり、対応に悪影響を及ぼす」と強調。

水道界挙げてPRを/世界水フォーラムに出展/厚労省

今年4月に韓国・テグ市で開催される第7回世界水フォーラムの「日本パビリオン」に厚生労働省水道課がブースを出展、日本の優れた水道技術をPRする。
 世界水フォーラムは水分野で世界最大の国際会議。オープンで建設的な議論な場として設けられ、あらゆるステークホルダーが参加。具体的な提案・提言をまとめ、問題解決のための行動を促進している。1997年にモロッコ・マラケシュで初めて開催されて以来、3年に1度開かれている。

IWAリスボン会議参加者ら懇談

2014年IWA世界会議・展示会(9月21~26日、ポルトガル・リスボン)の懇談会が12月25日、日本水道協会内で開催された。日水協ツアー参加者らが同会議・展示会の印象や感想などを述べ合うもので、同協会の関係者らを含め、約30人が出席した。

スマートメーター勉強会の参加募集/JWRC

水道技術研究センター(JWRC)は今月26日に第5回の「水道分野におけるスマートメーターに関する勉強会」を開催する。講師に一柳善郎・元名古屋市水道局経理部長、香川弘宣・福岡市水道局浄水部水管理課主査、福島文隆・東洋計器総合開発研究所企画設計部副部長の3人を招き、「水道事業におけるスマートメーター導入の意義」「配水調整システム」「テレメータシステムから考えるスマートメーター」をテーマにした講演が行われる。また、今回は新たな試みとしてミニパネルディスカッションも実施する予定で、講演内容に対する質疑を通じてさらに水道のスマート化について理解を深めてもらう。
 場所は東京・虎ノ門の発明会館で、参加費は無料。参加希望者は1月20日までに、同センターのウェブサイト(http://www.jwrc-net.or.jp/index.html)から申し込む。問い合わせは調査事業部(電話03―3597―0214)まで。

PFIでバイオマス資源利活用/施設の整備・運営で契約締結/ゴミ等も取り込み下水汚泥処理施設をバイオガス化施設に/豊橋市上下水道局・豊橋バイオウィル

豊橋市上下水道局は12月11日、PFI方式による「豊橋市バイオマス資源利活用施設整備・運営事業」の事業契約を特別目的会社の豊橋バイオウィル(代表企業=JFEエンジニアリング、構成企業=鹿島建設、鹿島環境エンジニアリング、オーテック、協力企業=中日本建設コンサルタント)と締結した。同局中島処理場の老朽化した既存の汚泥処理施設を、下水汚泥、し尿・浄化槽汚泥、生ごみのバイオガス化施設に更新することで、バイオマス資源のエネルギー利活用を図る。

優秀提案者に水ing/今年4月から業務開始/山元町の上下水道事業包括委託

宮城県山元町は、公募型プロポーザル方式で受託事業者の選定を進めていた「山元町上下水道事業包括的業務委託」について、水ing東北支店を優秀提案者に選定した。今月契約を締結し、今年4月から平成32年3月まで同町の水道事業、特定環境保全公共下水道事業、農業集落排水事業の▽施設運転管理業務▽保守点検業務▽水質管理業務▽物品管理調達等業務▽窓口業務及び料金関係業務―を実施する。
 受託事業者を募集したところ、水ing東北支店から応募があり、プロポーザル審査委員会(委員長=大村達夫・東北大学教授)で同支店が提出した企画提案書を審査した。

住民とともに将来考える/水道施設整備計画の検討進める/矢巾町上下水道課

岩手県矢巾町上下水道課は、平成31年度に岩手医科大学付属病院が町内で開院することに伴う水需要や配水圧の変化などに対応するため、基幹管路の再構築、重要路線の耐震化、基幹施設の再編成を検討しており、その結果を水道施設整備計画としてまとめる。検討にあたっては、学識者・有識者・同町水道サポーターで構成する「矢巾町水道施設整備計画検討会」を設置、水道サポーターが参加するワークショップでの意見を踏まえて議論する。検討会・ワークショップともに今年度3回開く予定。年度末の第3回検討会で水道施設整備計画をとりまとめるとともに、今後の矢巾町における水道施設整備のあり方に対する提言を行う。同課では、この検討を総務省が策定を呼びかけている「経営戦略」のベースにするとしている。

料金、水質面の影響など検討/地下水利用専門部会を開催/京都市上下水道局

京都市上下水道局は12月10日、局庁舎で第1回地下水利用の在り方等に関する専門部会(部会長=水谷文俊・神戸大学大学院教授)を開催し、地下水利用専用水道についての現状や料金面、水質の課題について意見交換を行った。

神田下水のパネル展行う/東京都下水道局

東京都下水道局は12月24日と25日の2日間、日本人の手で初めて計画、設計、布設された近代下水道である神田下水が着工から130年を迎えたことを記念したパネル展を、都庁第一本庁舎で行った。このパネル展は、今月9日から15日まで、新宿区の飯田橋セントラルプラザの区境ホール(JR飯田橋駅そば)でも行う。
 神田下水は、コレラ対策など当時の東京府の衛生確保を目的に、内務省技師であった石黒五十二により設計され、1884年(明治17年)から1885年にかけて整備されたレンガづくりの卵形下水管で延長は4㎞。その一部は、戦災などを経た現在でも下水管としての機能を果たしている。

ベトナム水道技術者らが研修/大阪市水道局

大阪市水道局は、ベトナム・ホーチミン水道公社(SAWACO)、バリア・ブンタウ省水道株式会社らの水道技術者5人を受け入れ、12月9日から11日まで、漏水防止策、配水情報システムなど多岐にわたる研修や施設見学を行った。
 大阪市とホーチミン市は平成21年に『技術交流に関する覚書』を締結し、以来、水道技術の課題解決に向けた相互支援、友好関係の促進に努めてきた。今回はホーチミン市近郊のバリア・ブンタウ省水道株式会社が初参加し、研修を行った。

祖父の「傑作」に感激/増子TSS社長が栗山俊一氏の設計した名古屋市施設を視察

祖父の「傑作」に感激/増子TSS社長が栗山俊一氏の設計した名古屋市施設を視察
東京水道サービスの増子敦・社長は、昨年10月に日本水道協会全国会議が名古屋市で開催された機会を捉え、祖父の栗山俊一氏が設計した同市の鍋屋上野浄水場旧第一ポンプ所と東山配水場の旧計量室を、『名古屋市水道百年史』の編纂に携わった同市上下水道局OBの小島克生氏(現・桑名市上下水道部事業調整官)、同局水道計画課の富田せつ子さんの案内で視察した。
 栗山氏は、日本統治時代の台湾で台北郵便局や台湾放送局を設計した高名な建築家。名古屋市が100周年記念に合わせた記念誌編纂の過程で前述の2施設が栗山氏の設計であることが分かり、増子社長の視察が実現。
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「(株)フソウ」へ社名変更/日本一の水の綜合企業へ/扶桑建設工業

扶桑建設工業(上床隆明社長)は、平成27年1月5日付けで社名を「株式会社フソウ」に変更した。
 人口減少や施設の老朽化など、かつて経験したことのない社会情勢を前に、建設部門、販売部門、製造部門の3部門を柱に、維持管理・運営管理の分野、エネルギー分野の事業活動を本格化させ、水環境の未来を創造する研究開発部門を強化し、PFIをはじめとする官民連携についても積極的に取り組んでいく。
 (株)フソウは、昭和21年に四国産業社として香川県丸亀市に創業し、昭和28年から本社を香川県高松市に移し、社名を扶桑建設工業に変え、綜合水処理企業として水の利用と処理の両面で事業展開してきた。

中国で大型ポンプ8基稼働/92%の高いポンプ効率を達成/日立製作所

中国で大型ポンプ8基稼働/92%の高いポンプ効率を達成/日立製作所
日立製作所は中国山西省の大規模送水プロジェクト向けに大型ポンプ8基を受注・納入し、12月から稼働した。中国の産業発展に伴う水不足を解消するため河川水を主要都市まで送水するポンプとして利用されるもの。今回稼働した大型ポンプは、単機出力1万2000kWで単段ポンプとしては世界最大クラスの出力となる。また、同社独自の流体解析評価手法の適用により、92%という高いポンプ効率を達成している。
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アセット、地震対策テーマに/本部提案型講習会開く/水コン協関西支部

全国上下水道コンサルタント協会関西支部は、平成26年度「技術講習会(本部提案型講習会)」を開いた。水コン協本部が示したメニューの中から各支部が講習テーマを選んで実施するもので、関西支部ではアセットマネジメントや下水道の地震・津波対策が選ばれた。
 北秀文支部長の挨拶に続いて講習に移り、日本上下水道設計の増屋征訓氏は「下水道施設を対象としたアセットマネジメント」と題して、アセットマネジメントの概要、国および関係団体の取り組み、ストックマネジメント導入に向けた検討状況、ストックからより幅広いアセットマネジメントに向けての取り組みなどを紹介した。

新社長に遠山善彦副社長/遠山鐵工所

1月1日付で遠山鐵工所社長に遠山善彦副社長が就任した。遠山秀一社長は代表権のある会長に就いた。

【特集】更なる飛躍めざす東海鋼管

東海鋼管(本社・名古屋市、乾公昭社長)の岐阜第4工場が昨年末に稼働した。最新のブラスト設備や酸洗設備、塗装設備、ロボットなどを導入した。同社は岐阜県に第1から第4工場を持つとともに、姫路工場も加え、あらゆるニーズに対応できる生産体制を整えた。従来のナイロンコート製品に加え、近年需要が拡大しているステンレス製品の生産拠点となる。本紙では稼働した岐阜第4工場を紹介するとともに、乾社長に今後の展望などを聞いた。

【特集】取り組みの意義について語り合う

今年は阪神・淡路大震災から20年という大きな節目を迎え、管路の耐震化をはじめとする地震対策を充実させることの意義を再確認する機運の高まりが期待される。一方、東日本大震災被災地に象徴されるように中小規模水道の「持続」が大きな危機に直面していることについては、その危機感・課題意識が水道界全般に浸透しているとは言い難く、この認識を踏まえ、本紙では2015年の年頭企画として、座談会特集を企画した。座談会では、疲弊する中小規模水道が数多く存在する北海道をモデルに、学界・行政・事業体それぞれのお立場で上記課題意識を強調・発信されているお三方に語り合っていただくことで、水道事業体関係者、とりわけ中小規模水道関係者の「持続」と「強靭」(管路耐震化)の進むべき方向性を探った。