今週の紙面

2026年(令和8年)05月21日(第5918号)

本号の特集

2026年(令和8年)05月18日(第5917号)

本号の特集

流域総合水管理の方向性議論/第10回上下水道政策あり方検討会/国交省

 国土交通省上下水道審議官グループは15日、上下水道政策の基本的なあり方検討会(委員長=滝沢智・東京都立大学都市環境学部都市基盤環境学科特任教授)の第10回を開催し、流域総合水管理における上下水道の今後の方向性、水ビジネス海外展開・国際協力の今後の方向性について意見交換した。また、今国会に提出された下水道法等の一部を改正する法律案についての情報共有もなされた。

次期中計策定へアンケート/6/12まで受け付け/JS

 日本下水道事業団(JS)は2027~31年度を計画期間とする次期中期経営計画の策定にあたり、下水道事業者の現状やJSに対する要望・意見を得ようとアンケートを実施する。下水道事業の支援を担う地方共同法人として果たすべき責務、JSの「経営方針」、事業推進・組織運営に関する実施計画のあり方などを考えるにあたり参考にしたいとしており、事務局では「ぜひ忌憚のない意見をお寄せいただければ」と呼びかけている。

 回答期限は6月12日まで。質問などは経営企画部経営企画課(メール7thmtplan@jswa.go.jp)に。

個別流域での影響評価手法を検討/水資源の気候変動への適応策で/国交省

 国土交通省水資源部は15日、「水資源分野における気候変動への適応策のあり方検討会」(座長=沖大幹・東京大学大学院工学系研究科教授)の第2回会合を開いた。同検討会は、気候変動による将来の渇水規模・頻度を科学的に把握し、適応の方向についての検討、「ゼロ水」(危機的な渇水)への対応策についての検討を実施するにあたり、有識者から最新の知見や意見をもらうために設置したもので、個別流域(ミクロ)での評価の検討方法についてガイドライン(案)を取りまとめる。第2回では、個別流域での影響評価方法について意見を求めた。

能動的運転管理の柔軟な実施へ/放流水の水質等について通知/国交省

 国土交通省大臣官房参事官は14日、栄養塩類の能動的運転管理を実施する際に終末処理場からの放流水が適合すべき水質等についての通知を発出した。あわせて、栄養塩類の能動的運転管理を実施する際に放流水が適合すべき水質等に関する留意事項についても同日付けで事務連絡を行った。

未来に輝く共同浄水場が供用/大林組JVがDB施工/急速ろ過で5万3000m3/日処理/鳴門市・北島町

未来に輝く共同浄水場が供用/大林組JVがDB施工/急速ろ過で5万3000m3/日処理/鳴門市・北島町

 徳島県鳴門市と同県北島町の共同浄水場が供用開始した。鳴門市浄水場と北島町浄水場は旧吉野川の対岸に位置し、同じ旧吉野川表流水を水源としている。ただ、両浄水場とも老朽化が進み、耐震性能に課題があることから、将来にわたり安全で安心な水を安定的に供給するため、2021年3月から共同浄水場を鳴門市浄水場の用地内で、大林組を代表企業とする共同企業体がDB方式で施工。施設能力は5万3000立方m/日、浄水処理は凝集沈澱+急速ろ過で、汚泥処理は天日乾燥で行う。今年3月末までに東エリアの浄水処理棟・管理棟・濃縮槽と、西エリアの着水井設備棟・天日乾燥床の一部が完成し、西エリアの残りの天日乾燥床・ろ液集水槽は、来年3月末の完成を予定している。

水道水のおいしさPRへ/パロマ瑞穂スタジアムに「金鯱水」/名古屋市上下水道局

水道水のおいしさPRへ/パロマ瑞穂スタジアムに「金鯱水」/名古屋市上下水道局

 名古屋市上下水道局は、リニューアルを進めてきたパロマ瑞穂スタジアム(名古屋市瑞穂公園陸上競技場)に水道直結の冷水機「常設型金鯱水」を設置した。同スタジアムをホームグラウンドとしているJリーグの名古屋グランパスと連携し、マスコットキャラクター「グランパスくん」をデザインに取り入れることで、より訴求力の高いデザインとした。名称は「グランパスくん金鯱水」。スポーツ観戦者やランナーをターゲットに水道水のおいしさをPRする機会の創出を図る。

ICTや災害復旧など紹介/水道技術担当者研修会開く/道内水道事業パワーアップ推進会議

ICTや災害復旧など紹介/水道技術担当者研修会開く/道内水道事業パワーアップ推進会議

 北海道と道内水道事業者などが主体となり、道内の水道事業者などが抱えている課題の解決に向けた方策を検討、推進することを目的に設置している「道内水道事業パワーアップ推進会議」は11日、札幌市内で北海道水道技術担当者研修会を開いた。オンライン併用で開催した研修会では、日本ダクタイル鉄管協会による講演や道内事業者からの事例報告などを実施し、約180人が参加した。

王子第二ポンプ所建設工事が完了/先行待機ポンプ、非常用発電採用/東京都下水道局

王子第二ポンプ所建設工事が完了/先行待機ポンプ、非常用発電採用/東京都下水道局

 東京都下水道局が、浸水リスクの高い地区における対策強化の一環で、2011年から進めてきた「王子第二ポンプ所」の主な建設工事が3月末で完了し、稼働体制が整った。4月には、大雨からまちを守る下水道やポンプ施設の役割への理解を深めるため、地域の住民や児童、報道関係者などを対象に施設見学会が開かれた。

 東京都では、近年の浸水被害状況などを踏まえ、危険性が高い地域を「対策重点地区」とし、1時間50mm降雨への対応を基本に施設整備を進めている。

トップ横顔 就任インタビュー/広島市下水道局長 小笹山 秀夫氏

トップ横顔 就任インタビュー/広島市下水道局長 小笹山 秀夫氏

 今年4月1日付で広島市下水道局長に就任した小笹山秀夫氏は、市役所入庁以来、日本下水道事業団への出向も含め、一貫して下水道行政を歩んできた土木技術者だ。局内では、計画・設計・施工管理、さらには広報など下水道に関して、「広く、そして実務に裏打ちされた深い」経験を重ねてきた。本紙インタビューでは、局長就任の心境や抱負と併せ、これまでのお仕事についても振り返っていただいた。

水の官民連携導入へ検討部会設置/新中期経営計画を6月公表へ/横浜市下水道河川局

水の官民連携導入へ検討部会設置/新中期経営計画を6月公表へ/横浜市下水道河川局

 横浜市下水道河川局は4月21日、市庁舎で「横浜市下水道事業経営研究会(第10期)」(座長=滝沢智・東京都立大学特任教授)の第5回会合を開いた。公民連携のさらなる推進や、横浜市下水道事業中期経営計画2026(原案)について審議した。

 冒頭、遠藤賢也・局長は「今回、議論いただく公民連携のさらなる推進については、水の官民連携の考え方をしっかり取り入れながら、効率性のある事業運営につなげていきたい」と述べた。

下水サーベイランスの社会実装へ/石井国交省審議官に提案/下水サーベイランスの2団体

下水サーベイランスの社会実装へ/石井国交省審議官に提案/下水サーベイランスの2団体

 全国下水サーベイランス推進協議会(会長=片山浩之・東京大学教授)と日本下水サーベイランス協会(会長=村上雅亮・NJS社長)は4月28日、石井宏幸・国土交通省上下水道審議官に対し、令和8年度補正予算および令和9年度概算要求に向け、下水サーベイランスの社会実装推進に関する共同提案を行った。

宇宙水道局をフランスに初導入/アクアルテールとパートナーシップ/天地人

 天地人は、フランスのアクアルテール社とパートナーシップを締結した。ソフトウェアライセンス契約を結び、衛星データとAIを活用した漏水評価・管理プラットフォーム「KnoWaterleak(宇宙水道局)」が、アクアルテール社が手掛けるシャルトル都市圏の長期水道運営プロジェクトに導入される。これにより、漏水リスクの検知と水道インフラ管理の最適化を進めていく。あわせて販売代理店契約も交わし、アクアルテール社は宇宙水道局のフランスにおける初の公認販売代理店となる。

下廃水再利用向け高除去UF膜を発売/業界最小クラスの公称孔径/東レ

 東レは、優れた低ファウリング性能を有するRO膜プロセスの負荷低減と長期安定運転に寄与する限外ろ過(UF)膜の製品化を完了し、5月から本格販売を開始した。同製品は、2025年2月に同社が発表した高除去UF膜技術をベースに、下廃水再利用プロセス用途の事業化に向けて、量産化技術の確立および製品信頼性評価を完了させたものとなる。

分散型水循環システムの実証/国交省・AB―Cross

分散型水循環システムの実証/国交省・AB―Cross

 国土交通省では、水道事業、下水道事業における様々な課題を解決するため、「上下水道一体革新的技術実証事業(AB―Cross)」を実施し、新技術の研究開発、実用化を後押ししている。2024年度補正予算で採択された「住宅向け小規模分散型水循環システムの地域展開実証事業」と2025年度に採択された「中山間部における分散型水循環システムの実証事業」について紹介する。

下水道法改正案が国会審議入り/管マネの確立や広域連携の推進盛り込む/国交省

下水道法改正案が国会審議入り/管マネの確立や広域連携の推進盛り込む/国交省

 下水道法等の一部を改正する法律案が衆議院で審議入りした。法律案は、八潮市で発生した、老朽化した下水道管の破損に起因する道路陥没事故を受けてもの。主に▽安全性確保を最優先する下水道マネジメントの確立▽道路地下空間の安全性確保▽下水道マネジメントを支える基盤の強化―の3つに分けられ、下水道の確実な老朽化状況の把握のため、診断基準の法制化や維持管理状況の公表、下水道管理者と道路管理者の連携強化、下水道の基盤強化を図るための広域連携の推進などが盛り込まれている。

集約と分散のベストミックス検証/"最先端の復興"に向け/WOTA、珠洲市共同研究体

集約と分散のベストミックス検証/

 WOTA、珠洲市共同研究体は4月27、28日、「住宅向け小規模分散型水循環システムの地域展開実証事業」の実証現場を初公開した。住宅向け小規模分散型水循環システムを複数の地域にて実装し、「集約型と分散型のベストミックス」の社会実装モデル構築に向けた設計・検証を行う。

 能登半島地震による断水の未復旧地域を実証フィールドとしている。初公開された現場は、同市宝立地区の山間部に位置し、生活用水を確保する代替的な手段として同社の家庭用水循環システム「WOTA Unit(ウォータ・ユニット)」を導入。昨年12月末から通水を開始した。水循環システムは2地域約10カ所に設置している。

若松ポンプ場整備事業の工事着手/起工式で安全を祈願//北九州市上下水道局

若松ポンプ場整備事業の工事着手/起工式で安全を祈願//北九州市上下水道局

 北九州市上下水道局が進める「若松ポンプ場整備事業」の工事着工にあたり、起工式が9日、ポンプ場建設予定地の旧若松市民会館で開催された。同事業では、老朽化が進行している中川通りポンプ場、藤ノ木ポンプ場、久岐の浜ポンプ場の3つのポンプ場を統廃合し、汚水と雨水の双方を効率的に処理する複合的な機能を備えたポンプ場として整備する。また、既存のポンプ場からの送水ルートを若松ポンプ場に集約するための新たな管渠の整備や、既設管渠の改修・補強も同時に進め、強靭な下水道ネットワークを実現していく。

技術共有スマートグラス構築へ/ふるさと納税による支援募集/曽於市

 鹿児島県曽於市は今年度、技術共有スマートグラスプラットフォーム「Type Soo Mine」の構築に取り組む。ブラウザ方式により場所や端末を選ばず、現場の映像をリアルタイムで共有でき、遠隔地から適切かつ迅速な判断や指示が可能となるもので、現場作業の効率化や災害時の迅速な初動、技術の継承と若手の育成を実現する仕組みの構築を目指す。事業の実施にあたっては、企業版ふるさと納税や個人向けのふるさと納税型クラウドファンディングを活用した支援を募集している。

光ファイバーで大口径管の漏水を検知/「DALI」を横浜市フィールドに/J21

 海外ハイテクベンチャーの製品・サービスを提供するジャパン・トゥエンティワン(J21)はこのほど、横浜市水道局をフィールドとした光ファイバー漏水検知システム「DALI(ダリ)」を用いた大口径管の漏水調査で、現地でのデータ収集と解析に基づく音聴調査により漏水箇所の特定が確認できたと発表した。

【特集】令和8年度全国簡易水道大会

 全国簡易水道協議会は「全国簡易水道大会」を5月28日、鹿児島市で開催する。全国6地区のブロック会議でまとめられた要望を大会で決議し、今後国や関係機関に訴える予定。そこで本紙では簡易水道の現状を紹介することを目的に北村会長の寄稿とともに、開催地の鹿児島県に簡易水道の概要について原稿をご執筆いただいたほか、6地区のブロック会議の様子を掲載することにした。