
今週の紙面
2025年(令和7年)2月10日(第5811号)
- PFOS・PFOA水質基準に/中環審水道水質・衛生管理小委開く/環境省
- 八潮市事故踏まえ有識者委/再発防止へ下水道点検手法など/国交省
- 「水道工学研修」が国土交通大学校で/2025年度の研修計画を発表
- 陥没部への汚水流入低減へ/あらゆる関係者とワンチームで/埼玉県
- 水道システム再構築の実現へ/河川影響などの有識者会議設置/神奈川5事業者
- アタッチメント型スマートメーターで実証/漏水検知やAI―OCRの精度検証/福岡市水道局
- 名古屋が進むべき道を考察/熊谷審議官、平山准教授が持論展開/第4回連続シンポジウムを開催/名古屋市上下水道局
- 能登復興へ衛星画像を活用/6市町に漏水リスクデータ寄贈/アステラJ21
- 第三者機関の在り方テーマに/下水協と意見交換を実施/FJISS
PFOS・PFOA水質基準に/中環審水道水質・衛生管理小委開く/環境省
環境省が設置する中央環境審議会水環境・土壌農薬部会水道水質・衛生管理小委員会(委員長=松井佳彦・早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構規範科学総合研究所研究院客員教授、北海道大学名誉教授)が6日開かれ、有機フッ素化合物(PFAS)のPFOS及びPFOAについて、現在の水質管理目標設定項目から水質基準項目に格上げする見直し案が了承された。基準値は現在の暫定目標値と同じ50ng/Lとし、施行時期は2026年4月1日とした。今後、内閣府食品安全委員会への諮問・答申、パブリックコメントの実施など、施行に向けたスケジュールが進むこととなる。
八潮市事故踏まえ有識者委/再発防止へ下水道点検手法など/国交省
国土交通省は、埼玉県八潮市での道路陥没事故を受け有識者委員会を設置する。下水道施設等の老朽化の進行も踏まえ再発防止策を検討する。大規模な下水道の点検手法の見直しをはじめ、施設管理のあり方などを検討していく方針。2月中の立ち上げに向け調整を進めているという。7日、閣議後の記者会見で中野洋昌・大臣が明らかにした。
「水道工学研修」が国土交通大学校で/2025年度の研修計画を発表
国立保健医療科学院が実施してきた水道工学研修が、2025年度から国土交通大学校で実施される。厚生労働省からの水道行政の国交省、環境省への移管に伴い、これまでの同研修を基盤としつつ、配水管理や災害対応等の内容を拡充し、国土交通大学校、環境省の共催で実施する。
陥没部への汚水流入低減へ/あらゆる関係者とワンチームで/埼玉県

埼玉県八潮市内の道路陥没事故発生から2週間が経過しようとしているが、走行中に転落したトラック運転手の捜索は難航している。
5日にがれきを撤去する重機用の新たなスロープが完成し、8日には、落下の恐れがある廃止された農業用水ボックスカルバートの撤去が完了したため、9日から重機を使った捜索を開始したが、崩落の恐れから、間もなく捜索の中断を余儀なくされた。
水道システム再構築の実現へ/河川影響などの有識者会議設置/神奈川5事業者

神奈川県・横浜市・川崎市・横須賀市・神奈川県内広域水道企業団の5水道事業者は、「水道システム再構築」実現に向けた河川影響等に関する有識者会議を設置、1月20日に神奈川県庁で第1回会議を開いた。5事業者が連携して取り組む「水道システム再構築」を実現するためには、浄水場の統廃合に併せて実施する上流取水による河川流量の変化などの影響を整理し、農業者、漁業者などの関係者と調整したうえで、合意形成を図っていく必要があることから、河川影響などに関する事項について学識経験を有する者の意見を聴取するために設置したもの。設置期間は来年3月までで、第1回会議では、浅枝隆・埼玉大学名誉教授を座長に選出した後、▽河川への影響について▽全体スケジュール案―を議題に意見交換した。
アタッチメント型スマートメーターで実証/漏水検知やAI―OCRの精度検証/福岡市水道局
福岡市水道局は1月31日、同市の公民連携ワンストップ窓口「mirai@」を通じて民間事業者から提案されたプロジェクトとして、「アタッチメント型スマートメーター」を活用した、水道管の漏水検知や自動検針に係る実証実験を開始すると発表した。提案事業者は、東芝インフラシステムズ、アズビル金門、Toshin、日本ウォーターソリューション。
名古屋が進むべき道を考察/熊谷審議官、平山准教授が持論展開/第4回連続シンポジウムを開催/名古屋市上下水道局

名古屋市上下水道局は2日、市民を対象とする「なごや水道・下水道連続シンポジウム」(共催:名古屋まちづくり公社共催)を名古屋都市センターで約100人の市民の参加を得て開催した。
それぞれにテーマ設定されて開催されてきた連続シンポは、1.〝地震に強い〟水道・下水道を考えよう(昨年5月) 2.みんなに〝やさしい〟水を考えよう(昨年8月) 3.水道・下水道の〝未来〟を考えよう(昨年11月)―に続き、4回目で最終回となる今回のテーマは「『日本~名古屋』水道・下水道の未来はどうなる?」。熊谷和哉・環境省大臣官房審議官と平山修久・名古屋大学減災連携研究センター准教授による基調講演と、両氏に同局の横地玉和・局長と加藤義人・名古屋都市センター特任アドバイザーを加えたパネルディスカッションが行われた。