今週の紙面
2026年(令和8年)03月12日(第5902号)
- 管路マネジメントの手引き発刊へ/次期計画で"時代の転換点"示す/2026年度事業計画/
- 管路劣化診断、人口予測を紹介/インフラマネ戦略小委開く/国交省
- 上下水道料金のあり方で諮問/第2回経営審議会開く/秋田市上下水道局
- AIで設計の照査業務効率化を/KK Generationと実証/名古屋市上下水道局
- 10年間の次期経営戦略策定へ/公営企業経営審議会が答申/長野県企業局
- 強靭化へ老朽・地震対策加速/管更新年10㎞増やし1・2%に/耐震給水栓を440カ所に設置へ/大阪市水道局
- 老朽施設の更新・耐震化を強力に/各省に「産業界の要望」伝える/理事会開き新年度の事業計画決定/水団連
- 海外・プラント事業でM&Aを/名古屋次期社長が方針説明/三機工業
本号の特集
2026年(令和8年)03月09日(第5901号)
- 水道分散型システム導入検討を/検討委で「手引き」案を了承/国交省
- アセマネやAI導入など情報共有/府県営水道連絡協議会開く/日水協
- 災害時の資機材調達、技術支援を/ステンレスタンク工業会と協定/中部地整
- 全国初、下水道W―PPPを共同導入/要求水準統一や広域化拡大へ/大阪狭山市・河内長野市
- 流域下水道関係者とBCP訓練/対応力向上、計画改善へ/福岡県下水道課
- 高品質の技術を駆使し環境保全に貢献/理事会で次年度事業計画など議題に/設備協
本号の特集
管路マネジメントの手引き発刊へ/次期計画で"時代の転換点"示す/2026年度事業計画/
下水協
日本下水道協会は5日、2026年度の事業計画を発表した。重点事業として、最終年度となる中期計画2022の目標達成に向けて各種事業を着実に進めるとともに、会員のニーズをとらえた次期中期計画の策定を進める。指針類では、管路の老朽化による事故を踏まえ、国の点検・診断などの基準が見直されたことに伴い、新たに「下水道管路マネジメントのための手引き」を秋ごろ発刊する。また、来年3月の発刊に向け、「下水道使用料算定の基本的考え方」の改訂を進める。指針類の発刊は、いずれも10年ぶりとなる。このほか、4月からは「下水道サイバー保険」の運用開始を予定している。
管路劣化診断、人口予測を紹介/インフラマネ戦略小委開く/国交省
国土交通省は2月26日、第2回インフラマネジメント戦略小委員会(委員長=家田仁・政策研究大学院大学特別教授)を開いた。八潮市での道路陥没事故を踏まえた国土交通大臣からの諮問を受けて社会資本整備審議会・交通政策審議会技術分科会技術部会の小委員会として設置したもので、経営、政策、工学等の分野の学識者を中心に今後のインフラのマネジメントのあり方について議論した。
上下水道料金のあり方で諮問/第2回経営審議会開く/秋田市上下水道局
秋田市上下水道局はこのほど、今年度第2回秋田市上下水道事業経営審議会(会長=宮田直幸・秋田県立大学生物資源科学部生物環境科学科教授)を開いた。適正な水道料金および下水道使用料等のあり方について諮問を行い、佐々木保・秋田市上下水道事業管理者から宮田会長へ諮問書を交付した後、諮問内容について審議した。諮問書では改定方針として改定時期を2027年4月、平均改定率は水道料金が約39%、下水道使用料等が約23%などとしている。今後は、経営審議会で審議を行い、7月に答申を行う予定となっている。
AIで設計の照査業務効率化を/KK Generationと実証/名古屋市上下水道局
名古屋市上下水道局は、建設業界に特化して独自の図面認識・生成AI技術を開発・提供するKK Generation(KKG)とともに、実証プロジェクト「AIを活用した上下水道管設計データの照査業務の効率化」を実施した。名古屋市経済局の「Hatch Technology NAGOYA」の課題提示型支援事業として行ったもので、上下水道管の老朽化に伴う更新工事の増加という課題に対して、AIを活用した設計データの照査業務の効率化について実証実験を2月まで進めてきた結果、特定作業における処理速度の速さやデジタル図面における解析の有効性などの成果が確認された。同局では、引き続き調査研究を進めていきたいとしている。
10年間の次期経営戦略策定へ/公営企業経営審議会が答申/長野県企業局
長野県企業局はこのほど、川中島庁舎で今年度第3回長野県公営企業経営審議会(会長=石井晴夫・東洋大学名誉教授)を開いた。2026年度から2035年度までの10年間を計画期間とする次期長野県公営企業経営戦略の策定にあたり、経営戦略案について質疑・意見交換を行った後、経営戦略の策定に関する答申案を審議・承認し、石井会長から吉沢正・長野県公営企業管理者に答申書が手交された。
強靭化へ老朽・地震対策加速/管更新年10㎞増やし1・2%に/耐震給水栓を440カ所に設置へ/大阪市水道局
大阪市水道局はこのほど、水道管老朽化事故が全国的に相次いで発生していることや、南海トラフ巨大地震などの対策推進が必要であることなどを踏まえ、水道インフラの強靭化をより一層進める方針を明らかにした。2024年5月策定の「大阪市水道施設整備中長期計画」の取り組みに加え、管路更新ペースの引き上げや耐震給水栓の設置などで、老朽インフラ対策と地震対策を強化する。今後30年間の更新延長は約1780㎞、事業費は約8520億円(税抜)を想定している。
管路更新ペースの引き上げでは、中長期計画の管路更新ペースである年間約53㎞(管路更新率1・0%相当)から、約10㎞増加となる年間約63㎞(管路更新率1・2%相当)に引き上げる。
老朽施設の更新・耐震化を強力に/各省に「産業界の要望」伝える/理事会開き新年度の事業計画決定/水団連
日本水道工業団体連合会は5日、都内で第182回理事会を開き、2026年度の事業計画と予算について審議し決定した。また、会議後には関係各省に2027年予算についての要望活動を実施した。
水団連は、会員の諸活動を側面から支援し、広く水道界の発展に貢献する。事業計画によると、国民生活の基盤である上下水道・工業用水道事業は老朽化や度重なる自然災害での被害により崖っぷちに立たされており、早急かつ強力に老朽施設の更新や耐震化を進めることが求められているとし、水団連として国、地方自治体や関連する企業・団体と連携を図りながら、初事業を進めることとしている。
海外・プラント事業でM&Aを/名古屋次期社長が方針説明/三機工業
三機工業の社長に4月1日付で就任する名古屋和宏・取締役常務執行役員コーポレート本部長が2月20日、都内で会見し、経営方針や抱負を語った。名古屋氏は、基本方針として、自ら策定に関わった経営ビジョンや中期経営計画で掲げた目標を達成するため、〝深化と進化〟を着実に実行していくとした上で、「良いものは残し、時代の変化に即して進化させた方が良いものは変えていく」と〝不変と進化〟を重視する方針を強調した。
【特集】全国有数の規模を誇る広域末端給水事業「千葉県営水道」の最新動向
千葉県営水道 くらし支える強靭・安全・信頼を
30年ぶりの水道料金改定でさらなる経営基盤の強化へ
千葉県営水道は全国有数の大規模水道事業体であると同時に末端給水型の広域水道としてその動向が注目されている。今年度は中期経営計画の計画最終年度を迎え、次期計画の策定を進めている。さらに、4月には30年ぶりとなる水道料金改定を実施し、経営基盤のさらなる強化を図る。ここでは、野村宗作・企業局長に中期経営計画の振り返りと次期計画の方針について寄稿で紹介いただくとともに、料金改定、管路の更新・耐震化をはじめ県営水道のトピックスをとりあげる。
【特集】四国主要事業体の管路・施設の更新・老朽化対策
四国地方の4県(徳島県・香川県・愛媛県・高知県)の上下水道は、事業の持続や経営基盤などの強化に向け、施設の整備・更新や広域連携、官民連携などの取り組みを進めている。また、近年注目を集めている管路や施設の更新・老朽化対策などにも取り組んでおり、全国の上下水道事業体の参考になり得る事例も見られる。本紙では同地方の主要5事業体(徳島市上下水道局・香川県広域水道企業団・高松市都市整備局下水道部・松山市公営企業局・高知市上下水道局)における上下水道管路・施設の更新・老朽化対策の概要をはじめ、広域連携や官民連携などに関するインタビュー、同地方の特長ある上下水道事業の取り組みや動向などを紹介した。
水道分散型システム導入検討を/検討委で「手引き」案を了承/国交省
国土交通省上下水道審議官グループは、水道事業の「分散型システム」導入を促進する。有識者らによる検討委員会で導入の〝手引き〟の作成を進めており、4日に開催した第3回委員会で手引き案を提示し、了承を得た。中山間地域や過疎地域等で用いられている分散型システムは今後、人口減少が進行するなかで適地が増えていくことが考えられている。災害時も見据え、その適切な活用が期待される。地域における分散型システムの検討の足掛かりとなる手引きがまとまった。
アセマネやAI導入など情報共有/府県営水道連絡協議会開く/日水協
日本水道協会は2月17日、第46回府県営水道連絡協議会(座長=加藤政寿・埼玉県企業局水道部長)を開催した。府県営水道として用水供給事業を行う事業体で構成されたメンバーが、13項目の情報交換事項を踏まえ各地の状況について意見交換や情報共有を図った。
災害時の資機材調達、技術支援を/ステンレスタンク工業会と協定/中部地整
国土交通省中部地方整備局は日本ステンレスタンク工業会と「災害時におけるステンレスタンク等の資機材調達及び技術支援等に関する協定書」を同省として初めて締結、4日に同地整内で調印式が行われた。
全国初、下水道W―PPPを共同導入/要求水準統一や広域化拡大へ/大阪狭山市・河内長野市
大阪府の大阪狭山市と河内長野市は2月19日、下水道ウォーターPPPを共同導入した。大阪狭山市公共下水道施設包括的維持管理業務(第3期)および河内長野市下水道施設包括的管理業務を委託するもので、共同企業体の「南大阪広域下水道サービス」との合同契約締結式を河内長野市役所で行った。下水道分野におけるウォーターPPPについて、2市での共同導入は全国初めてで、2026年4月から下水道施設の維持管理・更新を10年契約で実施。今後は連携効果の拡大・創出に向け、要求水準などのさらなる統一や広域化の拡大などに取り組むとしている。国が進める広域連携と官民連携を同時進行する取り組みとして、注目を集めそうだ。
流域下水道関係者とBCP訓練/対応力向上、計画改善へ/福岡県下水道課
福岡県建築都市部下水道課はこのほど、日本下水道新技術機構とともに「福岡県下水道BCP訓練」を御笠川浄化センターで実施した。下水道事業の従事者が大規模な地震が発生したことを想定した訓練を体験、各団体のBCPに触れ、情報伝達の迅速化や被害に対する対応力の向上を図り、より実践的な下水道BCPの見直しにつなげることを目的としたもの。同課、流域下水道事務所、福岡県下水道管理センターと、御笠川流域(福岡市、筑紫野市、春日市、大野城市、太宰府市、那珂川市)、宝満川流域(小郡市、筑紫野市、佐賀県基山町)の関係職員48人が参加した。
高品質の技術を駆使し環境保全に貢献/理事会で次年度事業計画など議題に/設備協
東京下水道設備協会(会長=三井田健・明電舎会長)は2月27日、都内で今年度第3回理事会を開いた。2025年度収支予算の変更、2026年度事業計画・収支予算、規則・規程改定、特定積立資産の取崩しと計上についてのいずれの議案も承認された。
【特集】東北地方の水道強靭化のあり方について語り合う
~過去の被災経験からの知見・教訓を踏まえて~
今年で東日本大震災から15年が経過した。本紙では毎年、未曾有の災害の教訓を風化させることなく、次世代につながる強靭な上下水道システムの構築のあり方を提起する特集を発行している。今回は、過去の被災経験からの知見・教訓を踏まえ東北地方の水道強靭化のあり方について語り合っていただく座談会、宮島金沢大学名誉教授と確認する被災地関係者の声、いわき市と浪江町の取り組みなどを紹介した。また、学識者に「上下水道の地震・津波対策強化に向けた提言」をテーマに寄稿いただいた。