今週の紙面
2026年(令和8年)03月26日(第5905号)
- 下水再生水の水質基準マニュアル改訂へ/排水基準改正や国際規格動向踏まえ/国交省
- スマートメーターGLを公表/データ利活用の留意点を整理/国交省
- 下水道管理の工程一体化DXモデルを/NTT東日本らと共同研究協定/埼玉県
- 誇れる水へ設立の歩みを確認/創立70周年記念式典開く/佐久(企)
- 職員不足、業者確保で意見交換/ 効率的な管路の維持・更新を/ダク協
本号の特集
2026年(令和8年)03月23日(第5904号)
- 脱炭素・資源利用の推進へ/上下水道政策の基本的なあり方検討会/国交省
- 管理技士3級が国交省登録資格に/民間委託の技術力・信頼性確保に/日水協
- 水道情報活用システムテーマに/上下水道の持続へ意見交換/長野県水道・下水道技術研究会
- 同規模、同時被災しない3市で/災害時相互応援の協定を締結/高崎市・岡崎市・金沢市
- 石垣が排水施設の命名権取得/愛称は須賀川市フラッドバスターポンプ場/須賀川市
- ラグビー会場でGX形管を展示/都水道局はおいしい水道水をPR/クボタ
- 「備える防災」から「稼ぐ防災」へ/道の駅に可動型インフラユニット/INNFRA
本号の特集
下水再生水の水質基準マニュアル改訂へ/排水基準改正や国際規格動向踏まえ/国交省
国土交通省上下水道審議官グループはこのほど、下水処理水の再生水水質基準等マニュアル改訂検討会(委員長=長岡裕・東京都市大学名誉教授)の第1回を開催した。検討会は、下水再生水のより適正な利用を図るため、排水基準の改正や近年の技術開発、国際規格の動向、渇水・災害時における利用ニーズの高まりなどを踏まえて、現在の「下水処理水の再利用水質基準等マニュアル」と関連事例集の改訂について検討するために設置された。委員は学識者や再生水の利用に積極的に取り組む東京都、大阪府、堺市、神戸市、福岡市で構成する。来年度中に改訂したマニュアルを公表するスケジュールで検討を進める。
スマートメーターGLを公表/データ利活用の留意点を整理/国交省
国土交通省水道事業課は「水道分野のスマートメーターのデータ利活用に関するガイドライン」と「水道分野のスマートメーターの導入事例集」をとりまとめ、13日公表した。水道分野のスマートメーターの導入推進に係るワーキンググループ(座長=石井晴夫・東洋大学名誉教授)を設置し策定作業を進めてきたもので、ガイドラインでは個人情報に関する事項や水道分野のスマートメーターのデータ規格について整理し、事例集では先進的な水道事業者の導入事例や各水道事業者の購入時に使用されたスマートメーターの購入仕様書を例示している。
下水道管理の工程一体化DXモデルを/NTT東日本らと共同研究協定/埼玉県
埼玉県は10日、埼玉県下水道公社と、NTT東日本をはじめとする民間企業6社と下水道管路マネジメントシステムの共同研究に関する協定を締結した。下水道管路の点検・調査から解析、補修、情報管理までをDXモデル技術で連携させて異常の早期発見や予防保全につなげるための「工程一体化DXモデル」を構築する。全国に先駆ける形で下水道維持管理に関する課題解決に取り組み、他の自治体にも展開可能な維持管理モデルの創出につなげるとしている。
2025年1月に発生した八潮市での道路陥没事故を受け、慢性的な人手不足の中で工程間の連携や情報共有を十分に行うことに課題が残り、異常の早期発見・予防保全の徹底が難しい状況となっている。こうした現状を踏まえ事業者を公募し、NTT東日本埼玉事業部を代表とする共同研究体を選定。共同研究テーマは▽マネジメント技術開発▽点検・調査技術開発▽補修技術開発▽県民への見える化―の4点。県内の大規模管路を研究対象とし、共同研究期間は2027年度末までの約2年間。
誇れる水へ設立の歩みを確認/創立70周年記念式典開く/佐久(企)
1955年4月に国内初の農村地方広域水道として創立した佐久平上水道組合を前身とし、現在は長野県佐久地域の2市2町(佐久市、東御市、佐久穂町、御代田町)へ給水を行う佐久水道企業団(企業長=栁田清二・佐久市長)が今年度で創立70周年を迎えた。このほど佐久市内で「佐久水道企業団70周年記念式典」を開催した。構成市町の首長、企業団議会議員、関係団体や企業団OBなどの関係者約110人が出席し、同企業団の歴史を振り返り、今後の発展へ決意を新たにした。
職員不足、業者確保で意見交換/ 効率的な管路の維持・更新を/ダク協
日本ダクタイル鉄管協会は12日、今年度第2回管路の強靭・持続に関する研究会(座長=滝沢智・東京都立大学特任教授)を日本水道会館にてオンライン併用で開いた。同研究会は効率的な管路の維持・更新を目的に、水道事業体の取り組みの好事例や民間企業の新技術の採用事例を発信するとともに、事例集やマニュアルの提供で事業体の参考となる情報を発信する。
【特集】水道事業の基盤強化に貢献する技術&製品
日本の水道事業は、老朽化施設の改築・更新、地震・風水害といった災害への備え、気候変動による原水水質の変化への対応など多くの課題を抱えているが、人口減少に伴う財政基盤の逼迫や水道事業体の職員減少によるマンパワー不足などが影響し、課題解決は進んでいないのが現状だ。水道事業の課題を解決し「水道の基盤強化」を実現するためには、新たな技術・製品・サービスの開発が求められており、水道産業界では日夜、研究開発が進められている。そこで本紙では、課題解決の一助となるべく、民間企業が提供する技術・製品・サービスを紹介した。
脱炭素・資源利用の推進へ/上下水道政策の基本的なあり方検討会/国交省
国土交通省上下水道審議官グループは18日、第9回上下水道政策の基本的なあり方検討会(委員長=滝沢智・東京都立大学都市環境学部特任教授)を開いた。上下水道の脱炭素・資源利用の方向性をテーマに議論を深めた。検討会ではこれまで、第2次とりまとめを行っており、今後進めるべき上下水道政策のうち喫緊の課題である老朽化対策等を進めるために必要な基盤の強化を中心に取り組みの方向性を示している。これに加え、上下水道の付加価値を高める脱炭素化等の取り組みにスポットが当たる。
管理技士3級が国交省登録資格に/民間委託の技術力・信頼性確保に/日水協
日本水道協会が実施している水道施設管理技士制度の「浄水3級・管路3級」が、国土交通省の「公共工事に関する調査及び設計等の品質確保に資する技術者資格」へ登録された。昨年2月の1級・2級登録に続くもので、水道事業における技術力の確保・向上に資する資格としての品質・信頼性が担保されたことで、官民連携においてさらなる活用が期待される。
水道情報活用システムテーマに/上下水道の持続へ意見交換/長野県水道・下水道技術研究会
第10回長野県水道・下水道技術研究会が12日、長野市内でウェブ会議を併用して開催された。同研究会は、上下水道事業を持続可能なものとするため、これまでAIによる水道管劣化診断、スマートメーター、人工衛星を使った漏水調査などをテーマに検討してきた。今回は、構成員である長野県と県内4市2町2村1企業団、長野県下水道公社のほか、構成員以外の県内自治体なども参加するなか、「水道情報活用システム」について、金沢市による導入事例の発表などの後、長野県内での活用について意見を交換した。
同規模、同時被災しない3市で/災害時相互応援の協定を締結/高崎市・岡崎市・金沢市
高崎市、岡崎市、金沢市の3市はこのほど、「災害時の水道及び下水道に係る相互応援等に関する協定」を締結した。災害時の相互応援として応急給水活動、水道・下水道の被害調査、応急復旧活動、応急復旧用資機材の提供を行うもの。また、平時の相互協力として水道・下水道の施設台帳や災害対策に関するマニュアルの共有、その他災害対策の推進に必要な情報の交換や職員の派遣、災害訓練への参加といった人事交流も行う。
石垣が排水施設の命名権取得/愛称は須賀川市フラッドバスターポンプ場/須賀川市
福島県須賀川市は2日、市役所でネーミングライツ愛称お披露目式を開き、3施設の愛称を発表した。このうち、石垣がネーミングライツパートナーとなった西部2号内水排水処理施設の愛称は、同施設に導入された全速全水位型横軸水中ポンプ「フラッドバスター」にちなんで「須賀川市フラッドバスターポンプ場」に決まった。愛称の使用開始は4月1日からで、契約期間は5年間。石垣がネーミングライツを取得したのは今回が初めて。
ラグビー会場でGX形管を展示/都水道局はおいしい水道水をPR/クボタ
クボタは14日、NTTジャパンラグビー・リーグワンの2025―26第11節「クボタスピアーズ船橋・東京ベイVS埼玉パナソニックワイルドナイツ」の会場となった秩父宮ラグビー場で、GX形ダクタイル鉄管などを紹介した。
「備える防災」から「稼ぐ防災」へ/道の駅に可動型インフラユニット/INNFRA
INNFRA(本社:甲府市、川島壮史・代表取締役)は、独自開発の水循環システムを搭載した可動型(トレーラー型)インフラユニット「INNFRA Base」を、山梨県富士川町の防災道の駅である道の駅富士川に設置し、6日よりオフグリッド・コインランドリーとして稼働した。山梨県が推進する2024年度「TRY!YAMANASHI!社会実装サポート事業」の一環として実施するもので、水循環インフラを基盤に、平常時はコインランドリーとして収益化しながら、災害時には防災拠点として機能するという、「備える防災」から「稼ぐ防災」への転換となる運用を開始した。来年度から全国で販売開始する予定だという。
【特集】東京都水道局の新年度事業計画と主要施策の動向
新プランの初年度 施策のレベルアップへ
東京都水道局は、令和3年度から5年間の事業計画と財政計画を定めた「東京水道経営プラン2021」を策定し、事業を推進しており、来年度からは新たな経営プランを基に事業運営を進めていくこととしている。今回の特集では、内田知子・総務部長の「令和8年度の事業計画・予算案のポイント」の寄稿を掲載するほか、配水管の耐震継手化などの取り組み、台風で被災した東京都八丈町への応援派遣活動などを紹介する。