上下水道DX 3年程度で標準実装/第3回検討会で中間とりまとめ/国交省

上下水道DX 3年程度で標準実装/第3回検討会で中間とりまとめ/国交省

 国土交通省上下水道審議官グループは10日、上下水道DX推進検討会(委員長=山村寛・中央大学理工学部教授)の第3回を開催し、検討会の中間とりまとめ案について審議した。▽業務の共通化▽情報整備・管理の標準化▽DX技術実装▽現状可視化―の4つの観点で対応方針を整理。上下水道DXの取り組みを普及拡大することで、関係者一丸となり今後3年程度でDX技術を全国で標準実装させるとの目標を打ち立てた。将来にわたる上下水道サービスの提供に向け、DXに寄せられる期待は大きい。

助成対象3件を決定/創意工夫活かした研究開発を/下水道機構

助成対象3件を決定/創意工夫活かした研究開発を/下水道機構

 日本下水道新技術機構は2025年度下水道新技術研究助成事業の助成対象3件を決定した。採択されたのは▽微細3次元構造体担体および膜分離を導入したバブルカラムリアクターによるEx―situバイオガスアップグレーディング(羽深昭・北海道大学大学院准教授)▽下水処理場を高純度リン酸回収施設へと転換する新規リン吸着膜処理法の開発(角田貴之・中央大学理工学部助教▽下水処理施設の含CO2ガスを原料とするバイオメタネーション技術の開発(新田見匡・横浜国立大学大学院准教授)―の3件。研究期間は2年で、助成額は1件につき年間200万円。

明石市への新規供給を開始/高度浄水処理水を最大1万4400立方m/日/阪神(企)

明石市への新規供給を開始/高度浄水処理水を最大1万4400立方m/日/阪神(企)

 阪神水道企業団は今年度から、新たに明石市へ供給を開始した。同企業団と明石市の水道施設が直接接続されていないため、その中間に位置する神戸市に第三者委託で送水業務を委託。1日最大給水量は1万4400立方m(平均1万80立方m)で、同企業団の大道取水場(大阪市)から猪名川浄水場(尼崎市)、甲東ポンプ場(西宮市)、神戸送水路を経て、神戸市の送水管やポンプ場、配水場などを経由し、明石市内の配水場まで高度浄水処理水(オゾン+活性炭処理)を供給する。

実耐用年数見極める劣化調査へ/神奈川(企)の埋設鋼管を共同で/鋼管協

実耐用年数見極める劣化調査へ/神奈川(企)の埋設鋼管を共同で/鋼管協

 日本水道鋼管協会は、神奈川県内広域水道企業団と共同で「水道用鋼管の外面塗覆装劣化度に関する共同調査」を実施する。同企業団が今年度から実施する管路更新事業にあわせ、既設管の劣化度を調査することによって、管路の実耐用年数等を整理しながら管路更新計画の策定を図る。

 このほど同企業団の城博俊・企業長と同協会の狩野裕二・専務理事が共同調査に関する協定書を取り交わした。城企業長は「上下水道ともに管路への注目が集まっている現在、知見豊富な鋼管協会と共同調査を進められることは我々のみならず、他の事業者にとっても広がりのある調査となるだろう」と述べた。狩野専務理事は「更新にあたって、アセットマネジメントといった観点から、経年した鋼管路の健全度を判断するうえでの貴重なデータを得られることは大変ありがたい」と話した。

市原市から水道事業包括業務受託/サービス向上、業務効率化へ/市原市管工事協同組合、CDCアクアサービスJV

 市原市管工事協同組合・CDCアクアサービス共同企業体は、市原市上下水道部から水道事業包括業務委託を受託した。同委託は、料金徴収業務と管路維持管理業務の一部を包括委託し、サービスの向上や業務の効率化などを図っていくもので、業務期間は今年4月1日から2028年3月31日までの3年間。

 業務委託の範囲は▽電話受付業務▽上下水道料金徴収業務▽給水検査業務▽耐用年数切れ量水器交換▽給水装置修繕▽漏水・濁水等の一次対応業務▽漏水事故が発生した場合の緊急修繕▽その他―。