持続・強靭へ経営基盤強化を/第3回で料金水準など論点に/上下水道政策あり方検討会/国交省

持続・強靭へ経営基盤強化を/第3回で料金水準など論点に/上下水道政策あり方検討会/国交省

 国土交通省上下水道審議官グループは17日、上下水道政策の基本的なあり方検討会(委員長=滝沢智・東京都立大学都市環境学部都市基盤環境学科特任教授)の第3回を開催した。1月の前回会合の後発生した八潮市での道路陥没事故の影響で開催スケジュールを変更。検討会の進め方も事故を踏まえ見直し、老朽化対策が必要との観点から、この日はそれを進めるための上下水道の経営基盤の強化について先行的に議論した。今後、5月の第4回では広域連携を中心に基盤強化に関する議論を深め、中間とりまとめの骨子を提示。6月の第5回で中間とりまとめ案について議論する予定としている。

新技術Ⅰ類に3技術を選定/処理場の脱炭素化や低コスト化/JS

 日本下水道事業団(JS)は、新技術Ⅰ類として、「湿式炭化による下水汚泥利活用技術」「回転繊維体を用いたOD法向け前処理技術」「ダウンサイジング対応型同軸差動式スクリュープレス脱水機」の3技術を選定した。

下水汚泥肥料利用の加速へ/17団体の検討事例集を公開/国交省

 国土交通省上下水道審議官グループは3月28日、2024年度に「下水汚泥資源の肥料利用を促進するための大規模案件形成支援事業」で検討支援を行った事例をとりまとめ、ホームページで事例集を公開した。事例を参考に、下水汚泥資源の肥料利用に関する取り組みをより一層加速させるのが目的。

新浄水場共同整備へ入札公告/安定供給と施設運用効率化へ/長崎市、長与町

 隣接する長崎市と長与町は14日、「長崎市・長与町新浄水場共同整備事業」の入札公告を行った。長崎市の浦上浄水場、道ノ尾浄水場、長与町の第1浄水場が更新時期を迎えているなか、安定した水の供給と施設運用の効率化を図ることを目的に、将来の水需要を踏まえ、適正規模で浄水場の統廃合を行い、共同で新浄水場を整備するもの。今回の事業では、設計・施工・運転維持管理一括発注方式(DBO方式)で新浄水場と場外施設、場外管路の整備・運転管理・保守管理を行う。事業期間は、設計・建設工事期間が来年1月を予定している事業契約締結日から2033年3月まで、運転維持管理期間が2033年4月から2048年3月までの15年間。予定価格は289億1003万9400円(税込み)。

管路施設のW―PPP公募/事業効率化やサービス向上へ/葉山町下水道課

 神奈川県の葉山町下水道課は7日、「葉山町下水道ウォーターPPP(管路施設管理・更新一体マネジメント)事業」の実施方針や募集要項などを公表した。事業方式は、更新支援型の要素(更新計画案の作成)を含んだ更新実施型(更新工事を含めて民間に委ねる)の管理・更新一体マネジメント方式で、事業期間は2026年4月~36年3月までの10年間となる。提案参考額は20億2400万円で、このうち資本的支出にかかる費用の上限は17億2700万円、資本的支出のうち工事にかかる費用の上限は14億3660万円。

DXで水管橋維持保全の高度化/点検修繕マネジメントシステムで報告会/中央設計技術研究所/長岡市水道局と共同で開発

DXで水管橋維持保全の高度化/点検修繕マネジメントシステムで報告会/中央設計技術研究所/長岡市水道局と共同で開発

 中央設計技術研究所(西原秀幸・社長)は、長岡市水道局と共同研究を行っていた「水管橋点検修繕マネジメントシステム」の開発が完了したことから、このほど同局庁舎で報告会を開催した。同局職員12人が参加。同社の野原志郎・重点化事業推進部次長が共同研究開発報告書の内容を説明したほか、システムのデモンストレーションを行った。

 冒頭、西原社長は「長岡市水道局との共同研究を神戸水道展などで公表し、いくつか水道事業体から引き合いをいただいている。国の補助を得て整備する水道総合監視システムの中に水管橋点検修繕マネジメントシステムを付加させた事業体もある。DXで水道事業の発展へ成長に寄与することが使命だと考えている」と述べた。

リサイクル塩ビ管の環境優位性確認/製造に係る環境影響評価を公表/塩ビ協

 塩化ビニル管・継手協会は、排水・通気を用途とする「リサイクル硬質ポリ塩化ビニル三層管」および「リサイクル硬質ポリ塩化ビニル発泡三層管」の製造に係る環境影響評価の結果を公表した。同用途に使用される硬質塩化ビニル管(VU管・VP管)と比較した場合、中間処理事業者による廃塩ビ管の粉砕・洗浄等のリサイクル原料製造工程が追加となり、管製造工程が複雑化するものの、リサイクル原料を使用することから、CO2等温室効果ガス(GHG)排出量およびエネルギー消費量は大幅に減少した。

上水道管路施設の歩掛発刊へ/水管橋の適切な維持管理に/管診協

 管路診断コンサルタント協会は、5月1日に「上水道管路施設管理・更新に関する設計委託業務標準歩掛(案)―令和7年度版―」を発刊する。

 歩掛では、「水管橋等点検(調査、診断)積算基準(案)」を取りまとめており、全国に約14万6000カ所あるとされる水管橋や橋梁添架管、水路橋の適切な維持管理に向けて活用が期待される。