塗料のJWWA規格改正を検討/工務・衛生両委員会を開催/日水協

 日本水道協会は、塗料メーカーの不適切行為による一連の問題に関連し、水道用ダクタイル鋳鉄管合成樹脂塗料(JWWA K139)の規格について、「塗料の組成原料の追加・削除(衛生性の確認)」「試験片及びその作成方法の見直し」を改正理由に加え、規格専門委員会で改正の検討を開始する。22日に開催した第199回工務常設調査委員会(委員長=遠藤尚志・横浜市水道局担当理事・水道技術管理者)で決めた。同規格は昨年7月の第197回同委員会でJIS規格との整合を図ることなどを理由に改正の検討を開始していた。衛生性の確認は衛生常設調査委員会(委員長=高橋和彦・東京都水道局水質センター長)に審議を依頼することとしており、16日に開催した第260回同委員会でこの件は了承されている。

水道局長に古谷ひろみ氏/下水道局長に奥山宏二氏/東京都

 東京都は25日、水道局長に古谷ひろみ・港湾局長を、下水道局長に奥山 宏二・建設局道路監を充てる4月1日付の幹部職員人事異動を明らかにした。

 局長級では、水道局技監に松田信夫・浄水部長(特命担当部長兼務)が昇任し、多摩水道改革推進本部長には小平基晴・総務局総務部長が就く。下水道局は流域下水道本部長に佐々木健・計画調整部長が昇任、同局理事として飯田一哉・議会局管理部長が東京下水道エネルギー派遣となる。

「磯城郡水道企業団」が4月から事業開始/奈良県内3町の水道事業が経営統合

「磯城郡水道企業団」が4月から事業開始/奈良県内3町の水道事業が経営統合

 昨年9月に奈良県磯城郡の川西町、三宅町、田原本町の3町水道事業が経営統合した「磯城郡水道企業団」が、4月1日から事業運営を開始する。安定した水道事業経営の持続などを図るもので、奈良県内初の取り組みとなる。企業団の企業長は森章浩・田原本町長、副企業長は小澤晃広・川西町長と森田浩司・三宅町長が務め、企業長と副企業長は3町長の互選としている。企業団の本部は田原本町の水道庁舎に置き、企業長・副企業長以外に局長と2課(業務課・工務課)の職員で構成し、職員は各町から派遣する。水道料金は統一せず、3町個別のセグメント会計とする。また、各町の配水事故など緊急時に対応するため、広域連絡管を整備していく。

4年間の「中期経営計画」を策定/425億円で施設更新や災害対策/水道料金は現行水準を維持

 広島市水道局は「広島市水道ビジョン」(平成30~令和9年度)の実行計画として、新たな「広島市水道事業中期経営計画」(令和4~7年度)を策定した。同局は中長期的な視点に基づく水道事業経営が重要として、4年ごとに中期経営計画を策定している。現計画の期間が今年度末となっていることから、今後4年間の具体的な運営内容として、主要施策や財政収支計画などを取りまとめた。主要施策の事業費は、現計画を約19億6000万円上回る約425億5600万円で、現行料金水準を維持しながら、水道施設の更新や災害対策などの施設整備を推進する。

 同局の中期経営計画は「策定趣旨と位置付け」「水道事業の現状と課題」「施策の推進」「目標管理」「財政収支計画」で構成。現状と課題では、過去最高の水需要を記録した平成4年度に比べて、令和2年度は給水人口が15万人増加しているものの、水需要は約12%減少しており、特に業務用などで減少傾向が続いている。

ネパール・ポカラ市へ技術協力/給配水管理業務の体系化を/札幌市水道局

 札幌市水道局は、ネパール国ポカラ市の水道が抱える課題の解決に向け、JICA草の根技術協力事業「ネパール国ポカラ市給配水管理業務の体系化を目指した技術協力事業」を今年2月から令和7年1月までの3年間の期間で実施する。給配水水質の管理に関する知識・技能を持つ職員の不足などの課題の解決に向け、職員の技術力向上、業務の体系化・効率化を図るための研修などを行う。14日にはオンラインでキックオフセレモニーを開催、木下淳嗣・札幌市水道事業管理者とイシュワー・プラサド・ネパール水道公社総裁が円滑な事業の実施に向けた覚書を締結した。

上工下水道施設の更新・耐震化へ/厚労・国交両省に要望も/理事会で令和4年度事業計画を決定/水団連

上工下水道施設の更新・耐震化へ/厚労・国交両省に要望も/理事会で令和4年度事業計画を決定/水団連

 日本水道工業団体連合会は8日、第170回理事会を都内ホテルでウェブ会議を併用し開催した。水道展をはじめとする令和4年度の事業計画とそれを実施する予算を決定。昨年5月の理事会以降の職務執行状況を報告した。また、会議後には、令和5年度政府予算についての水道産業界の要望を、厚生労働省の名倉良雄・水道課長と、リモートで出席した国土交通省の植松龍二・下水道部長に伝えた。

 木股昌俊・会長(クボタ会長)はあいさつで「少しずつ事業を進めているが、新型コロナウイルス感染症まん延の影響により仙台水道展をはじめとする主要事業がやむを得ず中止となり十分な活動ができていない状況」とこの1年を振り返った上で、「令和4年度は感染予防対策を万全に行った上で各事業活動を行っていきたい」と述べた。

おおさか気候変動対策賞で優秀賞/リユーズ工場のCO2削減を評価/光明製作所

おおさか気候変動対策賞で優秀賞/リユーズ工場のCO2削減を評価/光明製作所

 光明製作所は大阪府が主催する令和3年度「おおさか気候変動対策賞」の優秀賞を受賞した。同社のリユーズ工場における地球温暖化防止の取り組みが評価されたもので、15日に大阪府庁で表彰式が行われた。

 大阪府は平成19年度から実施している「おおさかストップ温暖化賞」をリニューアルし、3年度からは気候変動対策、またはヒートアイランド現象の緩和対策に関して、他の模範となる特に優れた取り組みの功績を讃えることを目的に「おおさか気候変動対策賞」を新たに設けた。