水道施設の耐震化加速へ/改訂作業が最終段階/耐震工法指針/日水協

 日本水道協会による「水道施設耐震工法指針・解説」の改訂作業が最終段階を迎えた。改訂では性能規定型設計化を徹底し、設計事例集を充実。また、新しい概念である〝危機耐性〟も取り入れた。12月に開催された特別調査委員会(委員長=大町達夫・東京工業大学名誉教授)の最終会合となる第4回で改訂案は大筋で了承されている。事務局では最終的な修正作業を進めており、早期の発刊をめざす。平成30年11月に特別調査委員会が設置されて以降、小委員会の開催が36回におよぶなど議論が重ねられてきた。強靱な水道施設の整備へ新しい指針に期待がかかる。

上下水道さらなる発展へ/関係者集い決意新たに/活気ある明るい1年に/5団体共催・新年名刺交換会

上下水道さらなる発展へ/関係者集い決意新たに/活気ある明るい1年に/5団体共催・新年名刺交換会

 上下水道関係5団体(日本水道協会、日本下水道協会、日本工業用水協会、全国簡易水道協議会、日本水道工業団体連合会)共催による新年名刺交換会が6日、東京・丸の内の東京會館で開かれた。コロナ禍の影響で昨年は中止しており、2年ぶりの開催。人数制限をはじめ感染症対策を万全にとりながら、

集まったおよそ500人の産官学の上下水道関係者が、新年の想いを新たにした。会場には関係国会議員8人も来場。コロナ禍で改めて認識された上下水道の意義や、施設の老朽化対策、官民連携による着実な事業の推進に期待を寄せる声が相次いだ。

塗料メーカーが不適切行為/対象製品は出荷停止/日水協が公表

 日本水道協会は11日、塗料メーカーの神東塗料から不適切行為の報告を受けたことを明らかにした。外面塗装に使われる水道用ダクタイル鋳鉄管合成樹脂塗料(JWWAK139)について、規格認証取得時に規定されている試験条件と異なる条件での試験結果で認証を取得し、認証品の中に指定外の原料が使用されているものもあった。同社は対象製品の出荷を停止。水道管メーカーにより対象製品を使用し製造されたリスクのある製品の出荷も停止されている。同社は12日には対象製品をホームページで公表した。製品の安全性に関する評価等は調査中。

神戸市建設局にグランプリ/GKP広報大賞

 GKP(下水道広報プラットホーム)が実施する第9回GKP広報大賞の公開審査会がオンラインで行われ、グランプリをはじめとする各賞の受賞団体が決まった。グランプリは神戸市建設局東水環境センターの「下水道×アート×SDGs プロジェクト」。同賞は下水道インフラの価値を高める上で優れた事例を発掘、表彰し、下水道界に広く普及させることを目的とするもの。審査会の様子はYouTubeで見ることができる。

下水道の課題解決に挑戦/コロナ禍を乗り越えて/新春賀詞交歓会/施設協・設備協

 日本下水道施設業協会と東京下水道設備業協会は6日、都内で令和4年新春賀詞交歓会を開き、下水道関係者約300人が出席した。進行は、2020ミス日本「水の天使」の中村真優さんが務めた。

 施設協の木股昌俊・会長(クボタ会長)は、「人数を絞っての開催ではあるが、2年ぶりの賀詞交歓会に多数のご出席をいただいた。昨年は、東京オリンピック・パラリンピックの選手の活躍に元気をもらった一方、地球温暖化の影響が身近に迫っていることを実感した。施設の老朽化や人・カネの不足は深刻な課題であり、脱炭素社会への貢献とどう両立していくかは、簡単に答えが出せるものではないが、今日はコロナ禍を乗り越えて両協会が新しいスタートを切るにあたり、今一度基本に立ち返り、会員が一丸となって下水道の課題解決に向け挑戦してまいりたい」と力強く抱負を語った。

水道・ガスで積極的に連携/サーラエナジーと包括協定/共同自動検針の実証実験など/湖西市

水道・ガスで積極的に連携/サーラエナジーと包括協定/共同自動検針の実証実験など/湖西市

 静岡県湖西市は12月20日、静岡県遠州・愛知県三河地域を中心に都市ガス・LPガスなどのエネルギー事業を展開しているサーラエナジーと、地域の活性化と地域課題の解決、市民サービスのより一層の向上を目指して包括連携協定を締結した。協定の締結にあわせて「水道事業とガス事業の事業連携に関する合意書」も取り交わし、水道・都市ガスの共同自動検針の実証実験や管路整備の同調工事など、料金関係業務や管路の維持管理・整備関係業務などで積極的に連携・協力することとしている。

スマートメーター導入へ実験/愛知時計電機と協力/常陸大宮市上下水道部

 茨城県の常陸大宮市上下水道部は、12月から愛知時計電機の協力を得て水道スマートメーターの導入に向けた実証実験を行っている。水道スマートメーターの導入により、自動検針による検針ミスの防止や検針員の高齢化・確保といった課題の解決、漏水などの早期発見による有収率の向上などを期待している。

 実証実験の対象は、難検針場所に位置するなどの理由で選定した市内の工場、事業所、牧場、老人福祉施設の4カ所。設置口径は、φ40が1カ所、φ50が1カ所、φ75が2カ所で、愛知時計電機製の無線通信機能付き表示器と電磁式水道メーターを設置した。

今年度末で工業用水廃止/上水道に転用し6年度供用へ/米子市水道局

今年度末で工業用水廃止/上水道に転用し6年度供用へ/米子市水道局

 米子市水道局は30年間続けてきた工業用水道事業を今年度末で廃止する。令和元年度の供給停止以降、再開に備えて工業用水道施設の保守点検を行ってきたが、経費がかさむこともあり、工業用水道事業を廃止することした。これらの水源や施設を上水道事業へ転用し、令和6年度からの供用開始を予定している。