水道の課題 意識共有を/第99回総会 23題の会員提出問題/日水協

 日本水道協会が12月1日に開催する第99回総会の会員提出問題は23題となった。第2回運営会議で決定された。防災・減災、国土強靱化、水道の基盤強化、安定・安全の確保…水道事業が直面する課題を並べたこれら提出問題は、総会での討議を経て国等への陳情につなげ、また、日水協の各種活動にフィードバックされることになる。全国会議がオンライン開催となる今回、会員提出問題も分かりやすい形で発信していくという。事務局関係者は「水道が直面する課題を皆で共有し、共通認識を持つことが重要。ぜひ討議を聴き、読んで頂いて、抱える課題を比較して頂ければ」と話している。熱心な討議が期待される。

事務系・技術系18編の発表/事例発表会をウェブ配信で/日水協東北地方支部

 日本水道協会東北地方支部は6日、第23回水道事例発表会のウェブ配信を開始した。支部内の水道事業者が取り組んでいる業務に関する経験や調査・研究の成果を発表するもので、今回より「水道技術事例発表会」から「水道事例発表会」と名称変更し、事務系・技術系の枠にとらわれず水道事業に関する幅広いテーマでの発表とした。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響により、秋田市での参集開催を中止、YouTubeを利用した会員向けのオンデマンド配信での実施とし、11月30日までの期間に18編の発表を配信している。なお、参加者の意欲向上を目的に、特に印象深い発表に対してMIP(モースト・インプレッシブ・プレゼンテーション)賞を授与しており、今回は10月22日に決定する予定。

 18編のうち、福島市水道局が発表した「職員用クラウドシステム構築によるモバイル機器の利用」では、令和2年度に構築が完了したモバイル機器を利用した職員用クラウドシステムについて説明した。管路などの図面情報を閲覧・検索でき、諸元情報や写真・図面などの表示もできる。入力機能として、地図上に事故などの情報を登録できるほか、モバイル端末のカメラ機能を活用して現場で撮影した写真を即時に登録することができる。そのほか、管路上の位置を指定することにより当該管路を断水するために必要な仕切弁の位置や断水対象などを探索する機能なども有している。期待する効果については「維持管理業務の迅速化が図れるとともに、災害時などにおける迅速な対応が可能になる」、今後については「ICT技術の進化に伴う拡張・改良を図っていきたい。また、さらに効果的に活用するためには人の進化も必要」とした。

上下水道インフラを3Dモデル化/トライアル提供を開始/フソウ、ブルーイノベーション

 フソウと、インフラDXソリューションを提供するブルーイノベーションは、都市デジタルツインの中核である3D都市モデル整備に向けた業務提携により、3Dスキャナおよびドローンによる上下水道インフラ向け3Dモデル化サービスのトライアル提供を開始した。

 都市デジタルツインとは、3Dマップなど都市の地理空間データ上に様々なインフラに設置されたセンサー端末を通じて取得できる情報を重ねあわせ、実際に存在する都市と対になる双子「ツイン」をバーチャル空間上に再現したもの。

 3Dモデル化サービスは、インフラ施設内部を設置型レーザー計測の3Dスキャナで点群データ化し、施設外部はドローンで撮影した画像を解析・統合して3DCGを作成し点群データ化することで、目視可能な上下水道インフラ施設すべてをありのままにデジタル化する。同サービスを導入することで、設備を可視化でき、関係者間でのイメージ共有や合意形成の迅速化と省力化、保守・運用業務の記録の一元化、遠隔化や効率化、高度化を実現できる。都市デジタルツインの実現に重要な3D都市モデルのデータとして、まちづくりのDXへの活用も可能となる。

担当副会長を選任/新体制がスタート/全管連理事会

 全国管工事業協同組合連合会(藤川幸造会長)は8月26日、第347回理事会を全管連会館とウェブ併用で開き、副会長および支部長の選任、役員業務分担等を決定した。また、1.全管連の組織見直しについて 2.令和3年度特定技能1号国内試験の実施 3.能力評価(レベル判定)受付の運用変更―などを報告した。

 冒頭、藤川会長が「愛媛県松山市で開催した第61回通常総会は、皆様の多大なるご尽力により滞り無く終了した。総会で第32期役員に就任した皆様にはご協力をお願いしたい。理事会では副会長、部長のほか、6部の担当委員を決定するなど、第32期の実質的なスタートとなる重要な会議だ。全国1万5000社の会員の代表として皆様のご協力を得て、業界及び会員各社の繁栄に貢献できるよう、誠心誠意努力していきたい」とあいさつ。