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2020年(令和2年)  7月  6日(第5425号)






制度化3本柱 方向性示す/法目的見直し検討も/下水道政策研 第5回制度小委
 国土交通省下水道部と日本下水道協会が運営する下水道政策研究委員会の第5回制度小委員会(委員長=花木啓祐・東洋大学情報連携学部教授)が3日にウェブ会議システムにより開催され、報告書案について議論した。委員からの意見を踏まえて修正し、今月中に報告書を公表する予定。同小委員会は「新下水道ビジョン」の実現に向けた各施策の推進にあたり、法令等の制度に関する課題や対応方策について検討し、ビジョンのさらなる加速を図るために昨年12月に設置され、今回が最終回となる。

持続的な下水道事業実現へ/総会で予算増額など決議/下水道議連
 自民党下水道事業促進議員連盟の総会が1日、党本部で開かれた。国土交通省から下水道行政の最近の動向について説明を受けるとともに、日本下水道協会、地方自治体を代表して東京都、横須賀市からのヒアリングを行い、持続的な下水道事業の実現に向け議論。新型コロナウイルス感染症禍においても、気候変動に伴う豪雨や大規模地震から国民の命と暮らしを守るため、令和3年度の下水道事業関係予算について、個別補助制度の充実も含め増額確保し、国の支援を強力に実施することなどを決議した。既存の枠組みにとらわれることなく財源の確保を図り、「新たな日常」を支えるために必要な事業を全力で推進する。
 冒頭、あいさつした額賀福志郎会長は「コロナ問題で大変な事態であるが、下水道についても公衆衛生の観点から見れば、とても重要なインフラのひとつ。昨年の台風や西日本豪雨など災害もいつ何時、どのぐらいのことが起こるか予測できない。そういう意味で下水道についてはしっかりと予算を獲得して、整備していかなければならない。骨太の方針、概算要求など、皆さんとともに社会インフラ、国土強靱化等々踏まえしっかりと対応していきたい」と述べた。

大雨、断水9500戸以上/人吉市で処理機能停止も/熊本・鹿児島
 球磨川の氾濫による浸水をはじめ橋梁崩壊や土砂崩れなどが各地で発生した3日からの大雨は、上下水道施設にも甚大な被害をもたらした。熊本、鹿児島両県では取水施設の浸水や水道管の破損などにより最大9500戸以上が断水。日本水道協会九州地方支部、福岡県支部、熊本県支部らが応援給水を実施している。
 熊本県内では、八代市で簡易水道の9カ所の取水井が水没し4日から469戸以上が断水。芦北町では4日から複数の水源、取水施設の水没により約5000戸が断水。同町には熊本市が給水車7台を派遣したほか、大津菊陽水道企業団、玉名市、天草市、益城町からも給水車を派遣し、応援給水を実施している。
 あさぎり町は送水管破損により最大2800戸以上が断水。送水管破損の復旧は終了したが6日現在800戸が断水しており、新たな断水原因を調査中。人吉市は水道局庁舎も浸水し、少なくとも350戸が断水。熊本市5台、福岡市3台、北九州市2台の給水車を派遣し、応援給水にあたっている。

災害時の円滑な応急対策を/酒田アクアパートナーと協定/酒田市上下水道部
 酒田市上下水道部は6月25日、「酒田市上下水道お客さまセンター包括的民間委託」の受託事業者であるSPCの酒田アクアパートナーと「災害時における上下水道事業への応援協力に関する協定」を締結した。協定締結式には、酒田市からは須田聡・上下水道事業管理者と莊司忠和・上下水道部長、酒田アクアパートナーからは在原祐機・代表取締役、松永肇・取締役、後藤昭仁・取締役らが出席した。
 災害時における応急対策を円滑に遂行するために締結したもので、応援協力の内容は▽応急給水対応など緊急時における人員補助と支援▽電話・窓口対応、広報活動の支援▽公道漏水調査技術員の派遣▽施設などの破損状況の調査、応急措置と復旧支援▽災害時におけるシステム復旧支援と技術員の派遣▽給水車両の出動支援―。

学会表彰の受賞者決まる/新型コロナ対策へタスクフォース/水環境学会通常総会
 日本水環境学会(会長=松井佳彦・北海道大学教授)は6月18日、第40回通常総会を都内で開き、令和元年度決算、参与の選任について了承した。新型コロナウイルス感染症拡大防止の必要性から、代理や書面での議決権の行使により、出席者を極力制限し、例年は総会にあわせて行っている特別講演会、学会表彰の表彰式は実施せずに、ウェブ上での受賞者の発表に代えるなど、内容を大幅に縮小した。
 参与については、5団体のうち1団体を交代し、静岡県環境衛生科学研究所(神山正之所長)を新任した。
 また、令和元年度事業について、年会(新型コロナウイルス感染症の影響から誌上開催)、シンポジウム、国際会議WET2019の開催、科学技術振興機構が運営するJ―STAGE上での機関誌の公開とバックナンバーのDVD―ROM化、「水環境の辞典」の編集、各支部や研究委員会の活動、市民セミナー、見学会、水環境懇話会の開催、受託研究などを報告した。
 今年は、5月5日に下水や水環境中の新型コロナウイルスの検出・除去・リスク管理に関する国内外の情報収集・発信を行うことを目的に、「日本水環境学会COVID―19タスクフォース」を立ち上げ、活動を進めている。

下水道管路内作業の安全を確保/海外と初のライセンス契約/ホールエアストリーマ/TGS、エビスマリン、イービストレード
 東京都下水道サービス(TGS)とエビスマリン、イービストレードの3者が開発した「ホールエアストリーマ(HAST―e:ハスティー)」について、台湾のノー・ディック社とライセンス契約を締結した。海外企業とホールエアストリーマのライセンス契約を締結するのははじめて。契約期間は6月25日から3年間で、その後は1年ごとに更新する。6月25日にはTGS本社で契約調印式が行われ、技術支援を行うTGSの渡辺志津男社長、製造、販売を行うエビスマリンとイービストレードの寺井良治社長が出席、ノー・ディック社の王宏宇社長はウェブ会議システムにより台湾から参加した。
 ハスティーは下水道管路内作業の安全性向上を目指して開発した新しい換気システム。マンホールを塞がずに大量の空気を連続して送風できるほか、送風中でも人の昇降や機材の搬入出が可能で、緊急時の避難が容易にできるという特長がある。これまで、日本国内での販売実績は約300台となっている。

新会社「リグドロップ」発足/下水管の老朽化対策に貢献/子会社2社合併/東亜グラウト工業
 東亜グラウト工業(山口乃理夫社長)は、子会社のTMSライナー(森岡真一社長)と日本スナップロック(川口敏彦社長)を合併し、1日付で新会社「リグドロップ」を発足させた。新会社の会長には山口社長、社長には森岡社長が就任した。独自の工法と最先端の技術で下水道管路の更生、耐震分野をリードする両社の力を結集し、全国で急務となっている管路の老朽化対策に貢献する製品、サービスのさらなる進化を目指す。
 リグドロップは、LIG(結びつける、つなぐ)とDROP(水、しずく)を合わせたもの。森岡社長は、「当社は、人と環境にやさしい最先端の工法で管路を更生、耐震化するために不可欠な資機材の開発・製造・販売、施工指導やアフターフォローまでをサポートする。管路の更生、耐震の2つのソリューション事業をつなぎ、水環境に携わるお客様と当社のコミュニケーションをつないでいきたいとの想いを社名に込めた」と話している。