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2012年(平成24年) 9月 3日(第4766号)
J―STEPしなやかに始動/浄水新プロジェクト 災害に強い水道へ第一歩/水道技術研究センター
汚水処理普及率87.6%に/平成23年度
「管理者は経営の全体像を見よ」/日水協旭川総会シンポジウム座長に聞く/石井晴夫・東洋大学教授
12テーマで活発に意見交換/官学連携の成果披露/ソウル・東京フォーラム
下水道賞
新たなビジネスモデル展開へ/箱根地区水道包括委託に期待/神奈川県企業庁・第1回かながわ水ビジネスセミナー
事業方針妥当と結論/事業の進め方研究会開く/愛知県企業庁
GX形技術説明会を開催/来年度の本格採用を踏まえ/長浜水道企業団
繰り出し基準拡充など/政府・民主党に対して要望/全国大規模水道用水供給事業管理者会議
浄水場で太陽光発電稼働/ピーク電力を最大30%減/兵庫県
途上国の水環境改善へ覚書締結/川崎市、JICA
43企業・団体が会員として参加/かわビズネット
フェイスブックに100周年記念ページ開設/名古屋市上下水道局
高感度漏水探知装置が好評/高松市OBが特許を実用化/気泡と圧力空気で漏洩音拡大/フォーテック「見つける君」
災害時の飲料水確保に貢献/ラオス向け可搬式浄水装置受注/日本原料
事業費が増加傾向示す/前年度比10%増の8377億円/水団連・平成24年度資材需要調査
GX形の出荷実績500㎞突破/施工性・経済性に評価が/日本ダクタイル鉄管協会
新経営計画にも技術で協力/都下水道局に要望書提出/設備協
バルブ操作で技能研修開く/NAWS
久喜市と見守り支援協定締結/検針業務を通じ地域貢献/日本ウォーターテックス
J―STEPしなやかに始動/浄水新プロジェクト 災害に強い水道へ第一歩/水道技術研究センター
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水道技術研究センターが、浄水技術分野の研究で新たな一歩を踏み出す。8月29日に開いた浄水技術研究推進委員会(委員長=古米弘明・東京大学大学院教授)で、民間企業と共同で取り組む「しなやかな浄水システムの構築に関する研究」の研究方針を固めた。災害に強い水道を目指し、「省電力」「応急給水、原水濁度」「膜ろ過、高分子」という3つの課題別に委員会を設けてプロジェクトを進めるという。愛称は「J―STEP」。浄水技術分野のこのアプローチが、持続可能な水道の実現に向けた歩みを加速させることになりそうだ。
汚水処理普及率87.6%に/平成23年度
国土交通省、農林水産省、環境省が平成23年度末の汚水処理人口普及状況を取りまとめた。これによると、汚水処理人口は1億811万人、汚水処理人口普及率は87.6%だった。東日本大震災により調査不能な市町村があり、岩手県と福島県を除いた数値。5万人未満の市町村では普及率が73.9%にとどまっており、大都市と中小市町村で大きな格差があると指摘している。
各処理施設別の普及人口は▽下水道=9355万人▽農業集落排水施設等=350万人▽浄化槽=1079万人▽コミュニティ・プラント=26万人―だった。
「管理者は経営の全体像を見よ」/日水協旭川総会シンポジウム座長に聞く/石井晴夫・東洋大学教授
今、管理者は何をすべきか
「水道の持続発展に向けて~今、水道事業管理者は何をすべきか」をテーマに、日本水道協会総会のシンポジウムが10月18日に旭川市で行われる。座長は石井晴夫・東洋大学教授、講師は三島保・旭川市水道事業管理者、増子敦・東京都公営企業管理者、酒井五津男・岡山市水道事業管理者、久米好雄・徳島市水道事業管理者が務める。石井教授にシンポジウムに対する意気込みをうかがった。
12テーマで活発に意見交換/官学連携の成果披露/ソウル・東京フォーラム
東京都とソウル市の官学関係者を軸にした合同セミナー、「ソウル・東京フォーラム」が8月29日、首都大学東京で開催された。同フォーラムは、日本側が首都大学東京、東京都水道局、日本水道協会、韓国側がソウル市立大学、ソウル市上下水道局、韓国上下水道協会の計6団体が参画し、両国持ち回りで開催しているもので、今年は6団体関係者が12テーマについて発表を行い、学術・実務それぞれに日頃の研鑽の成果が披露された。
下水道賞
「循環のみち下水道賞」の選定委員会が8月28日、日本下水道協会で開かれた。9月10日の下水道の日にちなみ、循環型社会の構築に向けた取り組みを国土交通大臣賞として表彰するもので、今年は14件の応募があった。
新たなビジネスモデル展開へ/箱根地区水道包括委託に期待/神奈川県企業庁・第1回かながわ水ビジネスセミナー
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神奈川県企業庁は8月28日、横浜市の関内ホールで、第1回かながわ水ビジネスセミナーを開催した。同セミナーは昨年度、「かながわ方式」による水ビジネスに関する情報発信や民間事業者などとの意見交換を目的に開催した「かながわ水ビジネス研究会」に引き続いて、水ビジネスに関する情報発信等を行うためのもので、民間企業61団体、130人が参加した。
セミナーは、公民連携による新たなビジネスモデルの展開をテーマに開催され、中北徹・東洋大学経済学研究科教授が「水道事業の新しい将来像―公民連携の果たす役割を考える―」について講演した。また、8月22日に実施方針が公表された「箱根地区水道事業包括委託」の実施方針に関する説明会も併せて行われた。
事業方針妥当と結論/事業の進め方研究会開く/愛知県企業庁
愛知県企業庁は8月10日、名古屋市内の愛知県産業労働センター内で、最終回となる『愛知県水道用水供給事業の進め方に関する研究会』を開催した。今後の地震防災対策や老朽化施設の更新など同庁の取組みに対して、今年1月から3回にわたり学識経験者5人の委員と意見を交換。事業方針は妥当と評価され『同事業の進め方に対する意見(案)』の取りまとめ作業が行われた。
同庁は事業の効率的な執行と、その実施過程における一層の透明性アップを図るため、概ね5年ごとに研究会を開催し、事業内容の評価を実施している。平成19年度に実施した前回の研究会から5年経過したことから、今回は1.施設整備(地震防災対策、老朽化施設の更新) 2.水質管理 3.維持管理―の3テーマを設定。テーマごとに現状と課題、今後の取り組みについて委員に報告し、意見を聴取した結果、妥当との評価を得た。事業評価の詳細は9月中に公表を予定している。
GX形技術説明会を開催/来年度の本格採用を踏まえ/長浜水道企業団
長浜水道企業団は8月7日、日本ダクタイル鉄管協会の技術員を講師にGX形ダクタイル鉄管の技術説明会を開催した。同企業団は今年度中にGX形ダクタイル鉄管を試験的に採用する予定で,施工会社を対象に38社、44人が参加する中、同管の概要説明やさし口加工の実演を行った。
繰り出し基準拡充など/政府・民主党に対して要望/全国大規模水道用水供給事業管理者会議
全国大規模水道用水供給事業管理者会議は8月9日、民主党、厚生労働省、総務省、財務省、内閣府に対して平成25年度水道予算に関する要望を行った。同会議を代表して埼玉県企業局の高沢清史・企業局長らが民主党の企業団体対策委員長の小林正夫・衆議院議員と面会。要望書を手渡し、交付金関係と水源開発関係を要望した。
浄水場で太陽光発電稼働/ピーク電力を最大30%減/兵庫県
兵庫県企業庁水道課はこのほど、三田浄水場(施設能力9万2000立方m/日)で、太陽光発電設備の運転を開始した。省エネ法に基づくエネルギーと温室効果ガスの削減、再生可能エネルギーの普及促進を図るもので、公称出力は440kW。設備の稼動で、同浄水場ピーク電力の最大約30%をカットできるとしている。
途上国の水環境改善へ覚書締結/川崎市、JICA
川崎市と国際協力機構(JICA)は8月27日、アジアの開発途上国を中心に水環境改善を進めるための連携強化を目的とした覚書を締結した。同市内のホテルで平岡陽一・同市上下水道事業管理者と田中寧・JICA民間連携室長が署名を行い握手を交わした。水環境分野における技術・ノウハウや企業とのネットワークを持つ川崎市と、開発途上国での事業経験と幅広いネットワークを持つJICAが連携することで、双方の強みを生かした水環境改善を進めることができる。
43企業・団体が会員として参加/かわビズネット
8月27日に設立総会を行った、川崎市と民間企業の官民連携による水ビジネス展開を進めるプラットフォーム「かわさき水ビジネスネットワーク」(かわビズネット)には、43企業・団体が会員として、12団体が協力団体として参加している。
43企業・団体が会員として参加/かわビズネット
8月27日に設立総会を行った、川崎市と民間企業の官民連携による水ビジネス展開を進めるプラットフォーム「かわさき水ビジネスネットワーク」(かわビズネット)には、43企業・団体が会員として、12団体が協力団体として参加している。
高感度漏水探知装置が好評/高松市OBが特許を実用化/気泡と圧力空気で漏洩音拡大/フォーテック「見つける君」
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フォーテック(本社・高松市、森長和雄代表取締役)が開発した高感度漏水探知装置「見つける君」が好評だ。森長氏が高松市水道局水質管理センター所長を務めていた時、特許取得した技術を実用化。漏洩音が発生しない微量な漏水でも、気泡と圧力空気で漏洩音を拡大し、漏水場所を特定する。これまでに高松市などの一般家屋で71件の実績があり、合計漏水発見量は約200立方m/月に及んでいる。
災害時の飲料水確保に貢献/ラオス向け可搬式浄水装置受注/日本原料
日本原料(本社:川崎市、齋藤安弘社長)は、ラオス人民共和国向け環境プログラム無償アイテムとして可搬式浄水処理装置「モバイルサイトウタンク(日本名=モバイルシフォンタンク)」を3基受注した。災害時に、河川や小川の水をラオスの飲料水水質基準まで処理して供給するためのもの。技術者を派遣し、試運転まで行う。
事業費が増加傾向示す/前年度比10%増の8377億円/水団連・平成24年度資材需要調査
日本水道工業団体連合会は、簡易水道を除く全国の水道事業体に平成24年度の事業計画や水道資材の需要動向についてアンケートを実施、対前年度比10.5%増の8377億円(1363事業体のうち、888事業体から回答)の事業を計画していることがわかった。総事業件数は、同9.9%増の1384件。昨年度は、震災のためアンケートに回答できなかった福島県をはじめ、高知県、香川県の3県のデータが欠けたが、3県のデータを考慮しても事業費が増加傾向を示している。
GX形の出荷実績500㎞突破/施工性・経済性に評価が/日本ダクタイル鉄管協会
GX形ダクタイル鉄管の出荷延長実績が500㎞を突破した。日本ダクタイル鉄管協会のとりまとめによると、7月末現在までに434の事業体に採用され、出荷延長は551㎞に達した。
GX形は、平成22年11月に初施工されたが、昨年6月に決定した厚生労働省によるGX形の歩掛や主要資機材の市場価格動向を掲載している「建設物価」にGX形が掲載されたことで、採用が加速し、出荷量の伸びに繋がった。また同協会が支部広報委員会や技術広報グループによる精力的な広報活動、技術説明会も採用増加の後押しとなった。
新経営計画にも技術で協力/都下水道局に要望書提出/設備協
東京下水道設備協会(会長=片岡啓治・明電舎会長)は8月29日、東京都下水道局、同流域下水道本部に「下水道設備工事に関する要望書」を提出。片岡会長が小川健一・東京都下水道局長、松浦將行・同流域下水道本部長に手渡した。
今回の要望項目は▽再構築・改良工事発注において必要な仮運転設備などの明示と施工時に設計と異なる仮設条件となった場合の適切な設計変更▽再構築・改良工事で特別な準備作業を必要とする場合の具体的な提示▽先行工事との工程調整や機器設計・制作期間を考慮した工期設定▽開発技術の導入を前提とした共同研究の一層の活用▽東日本大震災を踏まえ、首都直下地震や東海・東南海・南海連動地震などに備えた、設備分野における会員の耐震性・耐水性向上技術の活用―の5つ。
バルブ操作で技能研修開く/NAWS
名古屋上下水道総合サービス(NAWS)は16、17日の2日間、水道用バルブの基礎操作と知識の習得を目指す『バルブ操作技術・技能研修』を開催した。同研修は名古屋市周辺の水道事業体から、配水管路の維持管理業務の未経験者らを集め、昨年度に初開催。初歩から学べると好評で、会場の名古屋市上下水道局職員研修所技術教育センターには今年も約30人が参加した。
久喜市と見守り支援協定締結/検針業務を通じ地域貢献/日本ウォーターテックス
日本ウォーターテックス(増田眞理社長)は8月24日、水道料金徴収業務を受託している埼玉県久喜市と「要援護者見守り支援に関する協定書」を締結した。
久喜市では、災害時に自力で避難することが困難な高齢者や障がい者を平時から見守り、災害時に地域の支援が受けられる体制づくりを進めている。今回の協定は、要援護者見守り支援事業に協力するもので、具体的な活動としては同社検針員が業務中に要援護者世帯で異変に気付いた場合に、同市の上下水道部と社会福祉課、各総合支所福祉課に連絡する。また、要援護者などの相談窓口を記したお知らせの配布などを行う。