
今週の紙面
2025年(令和7年)10月6日(第5866号)
明日の"水"を豊かに/レジリエントな社会へ/IWA―ASPIRE開催

国際水協会の第10回アジア太平洋地域会議・展示会(IWA―ASPIRE)が9月30日~10月2日までの3日間、ニュージーランド・クライストチャーチで開催され、約50カ国から2235人が参加した。「明日を豊かにする~レジリエントな社会に向けたスマートウォーターソリューション」をメインテーマに、各国の専門家による基調講演をはじめ、口頭発表、ポスター発表などが行われた。日本からも多くの関係者が出席し、アジア・太平洋地域の水問題の解決に向けて、新技術や知見を共有した。
山崎水処理セ再構築へ/DBOで整備、高級処理機能を集約/名古屋市上下水道局
名古屋市上下水道局は、水処理センター(下水道終末処理場)などの再構築計画を進めている。来年度には、山崎水処理センター西系施設の建設に係る事業者の募集を予定している。施設能力は24万立方m/日を見込んでおり、DBO方式を採用し、総合評価一般競争入札方式により事業者を選定する。実施方針と要求水準書案は、局のホームページで公開している。
名古屋市では、市内に15カ所ある水処理センターを北部、西部、中南部、東部の4グループに分け、再構築とあわせて、統廃合やセンター間のネットワーク化などによる処理システムの再編を進めていく方針としている。
災害時に届ける命の水/全国大会を札幌で開催/持続可能な発展へ連携を/全管連

全国管工事業協同組合連合会(藤川幸造・会長)は9月24日、2025年度全国大会を札幌市内で会員ら約700人を集めて開催した。藤川会長は「管工事業者は上下水道など人々の暮らしに直結する重要なライフラインを担っている。いかなる時代でも快適で安全な生活環境の実現に不可欠な存在であることを改めて誇りに思う」と述べるともに、「業界を取り巻く環境は少子高齢化、人材不足、資材価格の高騰など多くの課題に直面している。課題を乗り越え、業界全体が持続可能な発展を遂げるためには連携と創意工夫による業務の高度化が求められる」と結束を求めた。また、「私が唱えてきた通常総会と全国大会の分離開催が初めて実現した」と紹介した。
通算洗浄距離250㎞を達成/初施工から14年、上下水道分野で実績/アイスピグ研究会
アイスピグ研究会(松井正樹・会長)は、「アイスピグ管内洗浄工法」の国内における通算洗浄距離が250㎞を達成したと発表した。
アイスピグ洗浄工法は、英国のブリストル大学で開発された圧力管路を洗浄する特許工法。水と食塩のみで作られたSIS(特殊アイスシャーベット)のせん断力で、管の内面を傷つけることなく汚れを確実にこすり取り、管内に堆積する夾雑物をシャーベット内に包み込んで管外に排出する。
下水道用カプセルカメラの実用化へ/管路の点検効率化、安全性確保に/はるひ建設と共同研究/栗本鐵工所
栗本鐵工所は、はるひ建設と共同で、安価かつ簡便に管路内の調査が可能な「下水道用カプセルカメラ」の実用化に向けて研究を進めている。今年度中に実管路での実証を行い、両社で性能や管路内での挙動を評価し、簡便で安全な管路内調査ができるスクリーニングツールの確立を目指す。