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水道産業新聞が選んだ! 2009年上下水道界10大ニュース

1位 政権交代、上下水道界に波紋
 8月の衆院選の結果、民主党を中心とする鳩山内閣が発足。来年度の予算編成を巡り行政刷新会議で事業仕分けを実施【写真】。下水道事業が権限・財源の地方への移管、水道事業も10~20%の予算削減との評価が示された。“政治主導”を掲げる新政権下、陳情活動の方法も変わった。また、民主党は八ッ場ダム建設中止を明言しているものの、受水都県や地元の反発も強く、今後の動向が注目される

2位 水道のアセットマネジメント手引き公表
 厚労省水道課が7月に全国に公表。5編で構成されており、その内容は具体的な検討事例など“分かりやすさ”が重視されている。水道事業体にはAM手法を用いた施設の計画的な更新が求められる。手引き公表にあわせ全国上下水道コンサルタント協会は全国で講習会を開催した【写真】

3位 「チーム水・日本」活動がいよいよ
 1月に水の安全保障戦略機構が発足。行動チームも27を数え、「生命の水道・ニッポン」では水道事業の広域化・公民連携や国際貢献、「下水道グローバルセンター(GCUS)」では下水道の海外展開の検討を進めている

4位 豪雨、地震…自然災害が多発
 7月に西日本を襲った豪雨では山口市の浄水場が水没
 8月の駿河湾を震源とする地震では7万5000戸が断水した

5位 「A―JUMP」下水道の膜技術に注目
 下水処理場の改築・更新への導入に期待

6位 日水協「耐震工法指針」を改訂
 12年ぶり。水道施設の耐震化促進へ追い風となる

7位 水ビジネス、経産省が本腰
 関西経財連合会の活動など民間も積極的に

8位 水道管の新製品が脚光あびる
 クボタは次期主力耐震管「GENEX」を発表

9位 新潟東港で日本初の水道事業完全民営化
 12月から明和工業が事業を運営

10位 “水ノモ運動”が全国に波及
 協賛団体が219団体に拡大。さあ皆で、健康のために水を飲もう!

下水道クイックプロを加速/国交省

国土交通省は10日、平成21年度第1回下水道クイックプロジェクト推進委員会(委員長=楠田哲也・北九州市立大学国際環境工学部教授)を東京都新宿区の下水道新技術推進機構会議室で開き、平成19年に始まった「下水道クイックプロジェクト社会実験」の進捗状況の報告などが行われた。特に、検証完了技術である「流動化処理土の管きょ施工への利用」については、さきごろまとめられた利用ガイド(案)が紹介された。下水道未普及地域の解消に向けて、同プロジェクトの取り組みをさらに加速させる。

水道施設設計指針の改訂で/日水協理事会

日本水道協会は「水道施設設計指針」の改訂に乗り出す。2日に開かれた第264回理事会において「水道施設設計指針改訂特別調査委員会(仮称)」の設置が承認されたことを受け、平成22年1月から約2年間をかけて審議する予定。前回改訂から約10年が経過し、水道事業を取り巻く環境が大きく変化していることから、現状に対応した内容に改める。
 特別調査委員会は、委員長に学識経験者、副委員長には水道事業体代表から若干名を充てる。委員は学識経験者、水道事業体、関係団体等から25人程度を想定している。また、委員会の下に部門別の小委員会を設置する。

シンポ開催、下水道の取組など/東京湾再生会議

東京湾の水質改善へ向け関係省庁と自治体で組織する東京湾再生推進会議は7日、都内で「第3回東京湾再生のためのシンポジウム」を開催した。平成15年に策定した「東京湾再生のための行動計画」に沿って各機関が進めている取り組みと成果について、陸域対策・海域対策・モニタリングの各分科会が報告。NPOなどを交えたパネルディスカッションでは東京湾再生の可能性などについて話し合った。およそ250人が参加した。

ベトナムに調査団派遣へ/GCUS

下水道グローバルセンター(GCUS)のベトナムグループ、下水道海外ビジネス展開共同研究グループ、海外ネットワーク形成グループは、20日から29日までベトナム国の現地調査を合同で行う。同国への日本の下水道技術・ノウハウによる国際貢献や日本企業の展開に向けた足がかりとなることが期待されている。

3題の共同研究者募集/JS

日本下水道事業団(JS)は、平成22年度新規共同研究者を募集する。今回の課題は▽低炭素社会構築の実現に向けた下水処理技術の開発▽低炭素型汚泥有効利用技術の開発▽管路施設におけるコンクリート腐食対策技術の開発―の3題となっており、課題内容と応募方法についての説明会が17日午前10時からJS本社会議室で行われる。
 応募期限は平成22年2月9日午後5時30分。応募内容について1.開発要素 2.研究手法・体制 3.開発条件への対応 4.実用化の可能性 5.期待される成果―の観点から、2月下旬に応募者に対するヒアリングを実施する。選定結果は3月下旬頃に連絡する。

来年4月に株式会社を設立/横浜市水道局

横浜市水道局は、国内外の水道事業への貢献、料金収入以外の収益源を確保するための新たなビジネス展開として、来年4月をめどに株式会社設立を検討している。新会社はこれまで同局が培った高い技術力・ノウハウを活用して、他事業体の水道施設の整備・維持管理事業や研修事業を行うとともに国際関連事業を展開する。同局が100%出資し、資本金は約1億円。設立時の人員は水道局OB20人程度で運営する。1年目は売上高1億円、5年目には売上高4億円、純利益5,000万円をめざす。一方、同局は新会社からの配当金や人材・研修施設の提供に係る対価で収益を確保し、料金収入減少の補填等に充当していくとしている。

水道技術エキスパート認定/東京都水道局

東京都水道局は11月30日、都庁第二本庁舎で平成21年度水道技術エキスパート認定式を行い、尾﨑勝・水道局長が今年度認定された26名に認定書を手渡した。
 エキスパート制度は水道技術の確実な継承を目指して平成20年7月に運用を開始した。同制度は高い技術を持つ経験豊富な職員をエキスパートとして認定し、幅広く活動することによって、効果的に技術の継承を進めるもの。エキスパート認定者は氏名や所属、技術面での専門性等を登録したデータベースを職員に公開した上で、職員に対する指導や助言をする。また、経験・ノウハウといった暗黙知を職員が活用できるように形式知化をする他、各種検討会へアドバイザーとして参加する。

民間企業と共に水源林整備/福岡市水道局

民間企業と共に水源林整備/福岡市水道局
福岡市水道局は民間企業や団体と共に水源林の育成を行う『福岡市水源の森づくり共働事業』を立ち上げ、同事業に参画する第1号としてトヨタカローラ福岡と協定を締結した。
 同局では曲渕、脊振、長谷の3ダムに約500haの森林を所有し、局直営の森林整備をはじめ、市民らによるボランティア活動などで、水源涵養林の整備を進めてきた。
市役所で協定調印式

地震対策研修会開く/横浜市環境創造局

横浜市環境創造局はさきごろ、同局神奈川水再生センターで下水道施設の地震対策に関する技術研修会を開催した。同研修会は下水道施設が被災した際の復旧支援の方法事例や同市下水道施設に関わる耐震化事例を紹介するとともに、職員の復興時の作業について周知を図るために行った。

維持管理、料金徴収業務を委託/奥州市水道部

奥州市水道部は10日、水道施設維持管理業務と水道料金等収納業務を公募型プロポーザル方式で事業者を選定すると発表した。水道施設維持管理業務の委託期間は、平成22年4月から26年3月までの4年間で、委託料の上限額は2億8,560万円。水道料金等収納業務の委託期間は、平成22年4月から28年3月までの6年間で、上限額は7億3,300万円。
 参加申込書の提出期間はどちらも12月10~24日までで、選定結果の通知は1月下旬を予定している。なお、参加申込書等はホームページからダウンロードできる。

民主党に予算編成で要望/水団連

民主党に予算編成で要望/水団連
民主党に予算編成で要望/水団連
来年度予算編成に上・工・下水道界の要望を反映させようと、日本水道工業団体連合会は10日、民主党を訪問し、吉田おさむ副幹事長、山根隆治副幹事長の両名に要望書を手渡した。同党は11月、政権交代で急増した要望への対応を幹事長室に一元化する仕組みを整備しており、党に寄せられた要望は判定会議にかけられ、重点要望項目だと判定された場合、小沢一郎幹事長が鳩山由紀夫首相に直接伝えることになっている。
山根、吉田両副幹事長
(写真(右)から)に説明

要望書を手渡す一行

協力店に感謝状を贈呈/東京都下水道局

東京都下水道局は11月26日、都庁で排水なんでも相談所感謝状贈呈式を開いた。相談所の発展と都民サービスの向上に貢献した8事業者に対し、松田二郎・下水道局長が感謝状を手渡した。
 排水なんでも相談所は、東京都指定排水設備工事事業者のうち、協力が得られた店と下水道局が協力して排水設備に関する相談対応を行うもの。

【特集】拠点都市シリーズ=佐世保市

佐世保市は明治40年9月に全国で10番目の水道として給水を開始した。以後、海軍とともに発展し、それに伴い膨張を続ける人口に対処するため拡張事業を行い、水道施設整備を進めてきた。また、同市は大きな河川に恵まれないことから小規模の6つのダムと不安定な河川からの取水に頼っており、水源の確保は今も急務となっている。今回は吉村敬一・水道及び下水道事業管理者と佐世保市上下水道ビジョンの策定審議会委員長を務めた後藤惠之輔・長崎大学名誉教授に佐世保市水道事業の課題や今後のあり方などを語り合って頂いた。

【特集】名古屋市技術教育センター25周年

名古屋市上下水道局が昭和59年に設立した「名古屋市上下水道局技術教育センター」が今年で設立25周年を迎えた。2007年問題に象徴されるように近年は技術継承を軸にした人材育成の拠点づくりが水道事業体にとっては重要なテーマになっているが、そんな問題が現在化する四半世紀も前からそれを予見するように充実した施設と研修メニューを確立していた名古屋市の先見性は特筆に値する。本紙では、同センターの節目を機に特集を企画、関係者による座談会を実施したのをはじめ、施設の主な概要と先月25日に開催された記念式典の模様を紹介した。

【特集】柏原市水道の膜ろ過技術

大阪府柏原市は平成18年度から、玉手浄水場(計画浄水量1万7,900立方m/日)で「高度浄水施設等整備事業」を進めてきた。今年3月にMF膜ろ過設備が完成し、稼動している。前処理設備の圧力ろ過機なども整備し、浄水処理施設を全面更新した。今後も『柏原市水道ビジョン』(同20~29年度)に基づき、各種事業に取り組んでいく。本紙では岡本泰明・同市長並びに奥田隆一・同市上下水道部長のインタビュー、「高度浄水施設等整備事業」の概要などを紹介した。