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2016年(平成28年)01月04日(第5047号)

本号の特集

上下水道の“持続”へ邁進/法改正踏まえた事業を 厚労省/緊急改善で老朽管更新 国交省/平成28年度政府予算案

平成28年度の政府予算案が12月24日、閣議決定され、上下水道関係の内容も明らかになった。水道では、緊急改善事業と称し老朽管更新などを集中的に支援するなど、新水道ビジョンで掲げた強靭・安全・持続可能な水道の構築を図る。下水道も、社会資本整備や防災・安全をはじめ、改正下水道法を踏まえた下水道事業を着実に進めるための予算を確保している。人口減少社会が到来し、新たな事業運営が求められる上下水道。その“持続”に向けた取り組みが進められることになる。

「インフラマネジメント戦略へ」/石井国交相が会見

「インフラマネジメント戦略へ」/石井国交相が会見
石井啓一・国土交通大臣=は平成28年度予算に関し「公共投資の予算を安定的・持続的に確保していくことが重要だ」と述べた。建設専門新聞各社による年頭インタビューに応えたもので、建設産業がインフラ整備や街づくり、防災・減災、老朽化対策などを担っていることを挙げ「公共事業関係費は長年続いた減少傾向に歯止めをかけ、前年度を上回る額を確保した。27年度補正予算とあわせ、当初予算が少しでも早く効果を発揮できるよう予算の早期成立を」と望んだ。

未来PJ10周年で記念セミナー/EICA

EICA(環境システム計測制御学会)の未来プロジェクト・10周年記念セミナーが12月3日、京都市下京区のキャンパスプラザで開催された。EICAでは平成17年度から賛助会員企業、大学、自治体を対象に若手技術者・研究者のネットワーク形成を目的とした未来プロジェクトを企画し、今年の10期生までで計175人が参加している。講演会などを中心にセミナーを東西地区で開催し、枠を超えた参加者の交流を図ってきた。
 京都会場では、清水芳久・京都大学大学院流域圏環境質研究センター教授が『古代都市ポンペイの水巡り』と題し、発掘調査の体験、古代都市の上水道や排水について話し、水田雅博・京都市公営企業管理者が『ひと・まち・くらしを支える京の上下水道』をテーマに特別講演を行った。

「水道事業に引き続き支援を」/日水協

予算案閣議決定を受け日本水道協会の尾﨑勝・理事長は12月25日、関係国会議員のもとを訪れ、議連などが予算獲得に尽力したことに対する感謝の意を伝え、翌年も変わらぬ支援を要請した。

水道4473億、下水道は1兆1597億/地方債計画

総務省は12月24日、平成28年度の地方債計画を明らかにした。公営企業債のうち、水道事業は上水道3915億円、簡易水道558億円の計4473億円(27年度計画額=4334億円)、下水道事業は1兆1597億円(1兆981億円)、工業用水道事業は222億円(178億円)となった。また、東日本大震災分は水道事業1億円、下水道事業22億円。

民間活力導入し整備・管理/多目的広場や避難所に活用/生田浄水場有効利用の計画策定/川崎市上下水道局

川崎市上下水道局はこのほど、「生田浄水場用地の有効利用に関する整備計画」を策定した。同浄水場は同局が進めている再構築計画により、平成27年度で水道事業の浄水場としての機能を停止し、工業用水道事業専用の浄水場となり、現在水道事業で使用している用地は工業用水道事業の浄水場の更新用地として活用するまでの間、地方公営企業として収益性の確保を前提として有効利用を図ることとしている。整備計画では、地域住民に利用してもらうために整備するふれあい広場や多目的広場、スポーツ広場といった施設の配置・機能や、民間活力を導入した事業手法、整備スケジュールなどを整理している。

災害時応援や孤立死の防止へ/ヴェオリア・ジェネッツと協定締結/河内長野市

災害時応援や孤立死の防止へ/ヴェオリア・ジェネッツと協定締結/河内長野市
河内長野市は12月18日、上下水道料金徴収業務などを委託しているヴェオリア・ジェネッツと『災害時等の応援業務』『一人暮らし等の見守り』に関する協定を締結した。締結式で芝田啓治・河内長野市長は「安心、安全な街づくりのため連携を深めたい」と、官民連携の新たな取り組みへの期待を語った。
 同市上下水道部では平成12年度に検針業務をヴェオリア・ジェネッツに委託し、17年度には市役所6階に水道料金センターを開設し、窓口や漏水調査業務なども行い、24年度から28年度までの契約で『上下水道料金徴収業務』『漏水調査業務』を委託している。

適切・安全な解凍作業を/講習会開き講演と実演/盛岡市上下水道局

盛岡市上下水道局は11月27日、盛岡市都南文化会館で「解凍の仕方講習会」を開いた。指定給水装置工事事業者や市民に、屋外にある給水管が凍った場合の適切・安全な解凍作業の方法を行ってもらうため、盛岡地区広域消防組合消防本部と盛岡市上下水道工事業協同組合との共催、竹村製作所の協力で、講演と解凍作業の実演を行った。

坂根良平・東京都下水道局流域下水道本部長に聞く

昨年7月に東京都下水道局流域下水道本部長に就任した坂根良平氏は、下水道を中心に多くの経験を積んできた技術者だ。坂根氏に流域下水道事業の課題や下水道事業に対する思いなどを聞いた。

水道凍結防止展を開く/盛岡市上下水道局

盛岡市上下水道局は12月8日と9日の2日間、同市のイオンモール盛岡南で水道凍結防止展を開いた。厳寒期を間近にして、より多くの市民に屋外の給水管を凍結から守る意識の啓発を図るとともに、水道事業への理解を深めてもらうため、凍結防止に効果的な水抜きの実演やパネルの展示、パンフレットの配布などを行った。2日間合わせて2000人以上の市民が来場した。

管路施工がより早く容易に/30秒で接合、写真でチェック/管理書類の自動作成も/接合機、管理機器を試験/クボタ

管路施工がより早く容易に/30秒で接合、写真でチェック/管理書類の自動作成も/接合機、管理機器を試験/クボタ
クボタは12月10日、簡易接合機(サイトコネクト)、施工管理機器(サイトチェッカー)、施工情報システムを用いた、GX形管(φ100)の試験施工を横浜市水道局の協力のもと、同局の管路更新工事現場で行った。サイトコネクトは掘削溝に入ることなく安全・簡単、従来の半分程度の力で接合できることがポイント。サイトチェッカーは接合チェックを写真で管理できるため、誰でも確実でスピーディーな接合チェックができる。

除鉄・除マンガン急速ろ過装置を開発/日本初の自己洗浄型装置/日立造船

日立造船は12月2日、浄水場向けに鉄やマンガンなどを除去する自己洗浄型の除鉄・除マンガン圧力式急速ろ過装置「AQSEV・サンドフィルター」を開発したと発表した。
 同装置は、圧力式のろ過室を6つの均一なろ過室に分割した構造で、洗浄切替弁によりろ過時は全ろ過室でろ過を行う。洗浄時は1室ごとに他のろ過室でろ過したろ過水を洗浄水として逆流洗浄する日本初の自己洗浄型装置となる。装置の最大浄水量は500~2400立方m/日で、4機種をラインアップしている。

新社屋の建設発表/研究室、展示などランドマークに/70周年の節目に/フソウが高松市に

フソウ(上床隆明・社長)は、香川県高松市に新社屋を建設すると発表した。場所は高松市郷東町の旧鋼管工場跡地で、完成は今年10月を予定している。
 新社屋は地上3階建てで、研究室や展示スペース、体育館、食堂などの施設が入り、四国支店の事務所としても使用される。社員が多くの時間を過ごすオフィス環境をハードとソフトの両面で整え、全国の社員がコミュニケーションと創造の場として集える施設にする。
 また、有事の際は、地域住民が避難可能な「津波避難ビル」、備蓄庫を設けた体育館は「指定避難所」として開放し、BCP(事業継続計画)や地域貢献など防災対応に力を入れている。
 フソウは今年創業70周年を迎える節目の年であり、鋼管工場や水処理研究所、子会社が集まる高松市郷東町にランドマークとなる新社屋を建設することで、グループのガバナンス強化を図るとともに事業領域拡大の基盤整備を進め、さらなる成長を目指す。

移動事務所車のレンタル開始/労働効率化の貢献/オリックス自動車

レンタカー大手のオリックス自動車は、事務所機能を備えた「移動事務所車(オフィスカー)」の法人向けレンタルを開始した。業務で事務所までの車移動に労働時間の多くを割かれる企業社員の労働の効率化、労働時間の短縮など労働環境の改善を図りたい企業の需要を取り込む考えだ。

下水道施設耐震計算例で講習会/関水コン

全国上下水道コンサルタント協会関西支部(関水コン)の平成27年度技術講習会(本部提案型講習会)が12月10日、大阪市北区の昭和設計大阪ビルに会員など約70人が出席して開催された。
 今年の講習会のテーマーは「下水道施設耐震計算例~管路施設編~」。講習は水コン協管きょ小委員会委員の3人の講師によって行われ、管路施設編の第1~第3章及び第4章第1セッションを峯山恵光委員(昭和設計)、第4章第2セッシヨンを千葉智晴委員(日水コン)、そして第4章第3セッシヨンを山本忠典委員(日本水工設計)がそれぞれ講習した。

新年に向けて立て直し策練る/新日鉄住金エンジニアリング

新日鉄住金エンジニアリング(藤原真一社長)と日鉄住金パイプライン&エンジニアリング(浅井武社長)は11月30日、東京都中央区の鉄鋼会館で記者との懇親パーティーを開き、両社幹部社員約30人が参加した。

【特集】大規模ステン配水池建設など推める米子市水道局

鳥取県米子市の水道事業は大正15年4月に給水を開始し、2市1村へ給水するとともに、『米子市水道ビジョン』(平成20~29年度)などを推進している。また、同市は国内最大規模の角形ステンレス製配水池の建設などにも取り組んでいる。本紙では中原明寛・同市水道事業管理者(水道局長)と、同局幹部職員5人で、同市水道の施設整備の現状や方向性などを語り合っていただいた。

【特集】創業70周年迎え次世代鉄蓋で飛躍めざす長島鋳物

長島鋳物(本社・埼玉県川口市、長島博高社長)が創業70周年を迎えた。この間、同社はわが国の上下水道事業の発展とともに歩んできた。主力製品の各種鉄蓋や、そのときどきの時代のニーズに応える製品や技術を通して上下水道界に多大な貢献をしてきた。本紙では長島社長にこれまでの歩みや今後の展開をインタビューするとともに、同社の最新製品、埼玉県久喜市の久喜事業所に導入した最新鋭設備を紹介する。

【特集】幅広いニーズに対応するヴェオリア・ジェネッツ

ヴェオリア・ジェネッツは料金徴収業務と漏水調査の専門会社として自治体のニーズにあった最適なサービスを提供することで上下水道事業の持続に貢献してきた。昨年10月には現在の商号に変更し、1月1日付けで、グループ会社であるヴェオリア・ウォーター・インダストリーズ・ジャパンとヴェオリア・ウォーターJIOと統合し、業容を拡大した。本紙では、同社の深澤貴・代表取締役にグループ会社統合の目的と今後の事業展開について伺ったほか、同社が手がける事業を紹介する。

【特集】OD法における二点DO制御システム

第8回(平成27年度)国土交通大臣賞循環のみち下水道賞で、グランプリに輝いた「産官学が連携した効率的な下水処理技術の開発」(OD法における二点DO制御システム)は、人口減少が予想される地方中小都市の“汚水処理最適化”を実現する先進的な取り組みとして注目を集めている。本紙では、技術評価に当たった日本下水道事業団の谷戸善彦理事長と、技術開発を手がけた前澤工業の松原正社長に話を伺った。また、基礎研究と実用化に向けた共同研究に携わった高知大学、水平展開を進める高知県、実証フィールドを提供した香南市に寄稿いただいた。