熊本宣言 世界に発信/第4回アジア・太平洋水サミット

熊本宣言 世界に発信/第4回アジア・太平洋水サミット

 「第4回アジア・太平洋水サミット」が23、24の両日、熊本市の熊本城ホールを会場にオンラインを併用して開催された。アジア太平洋地域の首脳級や国際機関の代表など29カ国、延べ6000人が参加するなか、統合セッションや分科会で水に関する諸問題について議論し、岸田文雄・内閣総理大臣は熊本水イニシアティブを表明。サミットの成果は〝質の高い社会〟の実現を目指す「熊本宣言」としてまとめ、2023年3月に開催される国連水会議においても世界に発信する。

脱炭素、DXを強力に/様々な課題へ下水道の挑戦を/主管課長会議/国交省

 国土交通省下水道部は25日、「全国下水道主管課長会議」をオンラインで開催した。冒頭、植松龍二・下水道部長は施策全般について触れ、「それぞれの状況に応じて様々な課題、対応策があると思うので、地域に応じて推進策や問題を教えていただければ。できる範囲で国交省の施策に反映させたい」とあいさつ。会議では、各担当者が施策の具体的な内容を説明した。

 下水道企画課は、下水道行政全般の動向、広報活動や人材育成について紹介。奥原崇・下水道企画課長は「下水道は他の公共事業と異なり複雑な施設と維持管理が求められている。今後の下水道経営の取り組みは現状の施設や運用状況を見える化していくことが求められている。また、改革の取り組みについて見直しやチェックを定期的に行うということが重要」と述べた。

相互支援で大震災から復興/南三陸町から感謝状/日水協

相互支援で大震災から復興/南三陸町から感謝状/日水協

 日本水道協会は、宮城県南三陸町から東日本大震災での支援に対し感謝状を贈られた。同町では震災から11年が経過し、住宅や公共施設の再建、生業の再生、各種インフラ整備の復興計画を完了したという。震災当初、被災した水源井戸が津波の影響で塩分濃度の高い状態が続き、断水・応急給水が長期化した。20日、佐藤仁・南三陸町長が日水協本部を訪問し、吉田永・理事長に謝意を伝えた。

「大阪工水モデル」発信へ/コンセッション事業が開始/10年間の運営権水質管理は市に/大阪市

 大阪市水道局がPFI法に基づくコンセッション方式を導入した工業用水道特定運営事業が1日から開始した。収益基盤、費用構造、運営体制のサステナビリティ戦略を実現し、同市工業用水道事業の諸課題を解決する「大阪工水モデル」を全国へ発信していく。

「銭瓶町ビルディング」が竣工/再開発にあわせポンプ所を再構築/東京都下水道局

 東京都下水道局の銭瓶町ポンプ所が入る「銭瓶町ビルディング」が3月末に竣工し、施工事業者から局への引き渡しが完了した。周辺地区の再開発に伴うビルの建設とあわせて、2017年にポンプ所の再構築に着工した。ビルの冷暖房には、下水熱を熱源に利用した環境にやさしい空調システムが採用されている。

 東京駅日本橋口前の常盤橋街区に位置し、大手町、丸の内などの汚水を水再生センターに送水する銭瓶町ポンプ所は、稼働から約50年が経過し、施設躯体や設備機器の老朽化から、再構築が必要となっていた。

「厚木の杜環境RC」が完成/下水道を学べる研究施設に/管清工業

「厚木の杜環境RC」が完成/下水道を学べる研究施設に/管清工業

 管清工業が建設を進めていた研究施設「厚木の杜環境リサーチセンター」の完成を記念した式典が12日に開かれ、施設の全容が公開された。約1万坪の広大な敷地には、下水道の歴史が学べるミュージアムや、潜入体験ができる模擬管路、自然を探索できる遊歩道とビオトープ、災害時の避難場所が設けられ、水環境をテーマに、地域に開かれた公益施設としての機能が充実している。

 リサーチセンターは、神奈川県厚木市・森の里地区の緑豊かな環境のもと、管路管理の専門的な技術を身に付けるだけでなく、地域の誰でもが自由に訪れることができ、水環境とのふれあいを通じて、下水道を楽しく学べる複合的な施設となっている。