改革とチャレンジの水道/今年度第2回運営会議開く/日水協

改革とチャレンジの水道/今年度第2回運営会議開く/日水協

 日本水道協会の今年度第2回運営会議が16日、開かれた。水道関係予算の概算要求の概要や、協会の活動に関する各報告がなされ、議事では概算要求を踏まえた予算確保に向けた要望書を取りまとめたり、来月開催する第97回総会に提出する会員提出問題を決定した。関係国会議員への陳情活動も実施した。

協会雑誌掲載論文がJ―STAGEで/日水協

 日本水道協会が毎月発行している水道協会雑誌に掲載された論文が、11月1日から「科学技術情報発信・流通総合システム」(J―STAGE)に電子ジャーナルとして公開されることになった。同協会資料課では「本協会会員および水道協会雑誌購読者のほか、誰でも無料で閲覧できるので活用を」と呼びかけている。

 公開されるのは水道協会雑誌に掲載した▽論文▽報文▽事例報告▽技術メモ▽総説▽資料―で、協会雑誌発刊から1年後としている。初回は第88巻第3号(平成31年3月号)から同第11号(令和元年11月号)に掲載されたものを公開し、その後順次公開する。

浄水場への新技術導入など議論/運営戦略検討会議専門部会開く/東京都水道局

浄水場への新技術導入など議論/運営戦略検討会議専門部会開く/東京都水道局

 東京都水道局は16日、第2回東京都水道事業運営戦略検討会議施設整備に関する専門部会(部会長=滝沢智・東京大学大学院教授)をオンライン会議形式で開いた。今年度、10カ年の施設整備計画として施設整備マスタープラン、5カ年の事業計画・財政計画からなる経営プランを策定する予定の同局が、今後の施設整備の進め方を検討するために設置したもので、今回は、予防保全型管理による施設の長寿命化や新技術を導入した浄水場、自然災害への備えなど、施設整備に関する具体的な取り組みについて、事務局が取り組みの方向性や具体的な内容などを説明した後、意見交換を行った。

検針票に「ユニボイス」導入/音声とテキストで情報提供/横浜市水道局

 横浜市水道局では、利用者サービスの向上を図るため、水道メーター検針時に投函する「水道・下水道使用水量等のお知らせ」に音声コードを添付するサービスを10月から開始した。音声コードとは、二次元バーコードにテキストデータを格納したもので、使用水量などを視覚障害のある人や日本語が不自由な人にも分かりやすく伝えることができる。

 具体的には、用紙に印字された音声コードをスマートフォンなどの専用アプリ「ユニボイス」を使用して読み取ることで、音声コードに格納された使用水量、請求予定金額などの文字情報を日本語と英語の音声で読み上げるとともに、テキストで画面表示される。用紙には音声コード印字場所の目安となる「切り欠き加工」が施されている。

浄配水施設統廃合など再編を/40年先見据えた長期構想策定/費用削減効果は591億円/新潟市水道局

 新潟市水道局は、今後の施設整備を進めていくうえでの〝羅針盤〟として、長期的な施設整備の方向性をまとめた「新潟市水道施設整備長期構想2020」を策定した。40年程度先を見据え、水需要や更新需要などの事業環境の長期的な見通しを踏まえた施設の将来像と整備・更新の過程を示しており、浄配水施設の統廃合など水道施設の再編を進めることで、今後100年間で建設改良費347億円、運転経費等244億円、合わせて591億円の費用削減効果があると試算している。今後は、長期構想を基にして水道事業ビジョンにおける施設整備計画を立案していく。

下水道コンセッションで実施方針案/効率的な事業運営に向け/募集要項等は来年6~8月/三浦市

 神奈川県三浦市は14日、コンセッション方式の導入を検討している「公共下水道(東部処理区)運営事業」の実施方針(案)と要求水準書(案)を公表した。民間事業者の創意工夫やノウハウを活用することで、効率的な事業運営を図り、下水道事業の持続につなげていきたい考えだ。事業期間は、令和5年4月から20年間を予定している。今後は、令和3年4月に実施方針と要求水準書を公表するとともに、同月に特定事業に選定。募集要項等は6~8月に公表し、令和4年7月に優先交渉権者と基本協定、11月に公共施設等運営権の設定と実施契約の締結をする予定だ。

B―DASHの取組が市の準特別表彰/希少性・コスト削減が評価/町田市 成瀬クリーンセンター

B―DASHの取組が市の準特別表彰/希少性・コスト削減が評価/町田市 成瀬クリーンセンター

 町田市の成瀬クリーンセンターで実施されているB―DASHプロジェクト「単槽型硝化脱窒プロセスのICT・AI制御による高度処理技術実証事業」の取り組みが、市の業績表彰の準特別表彰に選ばれた。14日に、石阪丈一・市長が同センターを訪れ、職員に表彰状を授与した。下水道分野で同賞を受賞するのははじめてとなる。

 石阪市長は「実証事業を行っている技術は窒素を効率的に取り除くことができ、環境に負荷を与えない技術だと思っている。年間の運転費用も節約できる。実証事業とはいえ、実用システムとして採用できるもの。非常に努力されたので表彰の対象になった。下水道施設の多くが地下にあり、なかなか脚光を浴びないが、これを機に改めてPRしてほしい」と期待を込めた。

GX形450をJDPA規格化/すべての呼び径をラインアップ/ユーザーの要望に応え/ダク協

 日本ダクタイル鉄管協会(JDPA)は、今年JDPA規格化から10年目を迎えた「GX形ダクタイル鋳鉄管」(JDPA G 1049)を改正し、呼び径450の直管と異形管を新たに追加した。管路の更新・耐震化が進む中、呼び径450の規格化についてもユーザーからの要望が高まっていたが、このほどメーカーの生産準備が整ったことから規格を改正した。これによりGX形管のすべての呼び径(75~450)が規格化されたことになる。

 呼び径450のGX形管の継手構造、継手性能、外面塗装は他の呼び径と同じ。▽継手構造=直管プッシュオンタイプ、異形管メカニカルタイプ▽継手性能=伸縮量は管長の+-1%、離脱防止力3DkN、許容曲げ角度4度▽外面塗装=外面耐食塗装または耐食亜鉛系塗装―となっている。一方、切管ユニットは質量が大きくなり施工性の向上が望めないことから規定せず、バタフライ弁が主流で需要が少ないことからソフトシール仕切弁は追加していない。

関連プロが国際的表彰で受賞/水道、下水道の2部門で/メタウォーターグループ

 メタウォーターと同社のグループ会社であるアクアエアロビックシステムズ社(米国、AAS社)が関連したプロジェクトが、水業界における国際的功績を表彰する「グローバルウォーターアワード2020」の水道部門と下水道部門でそれぞれ受賞した。

 水道部門では、同社の戦略的パートナーであるPWNT社(オランダ)のセラミック膜ろ過システム(CeraMacシステム。セラミック膜はメタウォーターが提供)を採用した、シンガポールのチョア・チュー・カン浄水場更新プロジェクトが受賞した。「セラミック膜を使用することでライフサイクルコストが削減でき、経済的に優れている」ことが評価された。

香川県発明協会会長賞を受賞/汚泥の凝集状態確認する点検窓で/石垣

 石垣が発明した「供給配管の凝集状態点検窓」が、(公社)発明協会主催の令和2年度四国地方発明表彰で「香川県発明協会会長賞」を受賞した。汚泥処理において、凝集装置から固液分離装置に凝集汚泥を供給する前に凝集状態を確認するための点検窓で、わが国の科学技術の向上と産業の振興に貢献したと高く評価された。受賞者は環境機械事業部西日本ソリューション部長の西原康昭氏と同事業部プラント技術課の神足康人氏。同社は香川県坂出市に開発拠点を持ち、香川県発明協会の会員となっている。

MR、VR活用した体感型教育/新たな技術研修センター開設/明電舎

 明電舎は、沼津事業所に技術研修センター「Manabi―ya(学び舎)」を開設した。「現場力」の向上を目指してMRやAR、VRを活用した体感型教育を実践する「Manabi―ya Digital Zone」などで構成されている。5日には竣工式を開催、賴重秀一・沼津市長も出席した。三井田健・社長は「VRやARなどの技術の進化はかなり早い。常に新しい技術を取り入れてより良い研修施設にしていく」と話している。

 「Manabi―ya Digital Zone」は、1.バーチャルタッチゾーン 2.バーチャルアセットゾーン 3.セーフティトレーニングゾーン 4.モーションキャプチャーゾーン 5.リアルアセットゾーン―の5つからなる。